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研修設計〜オーナーの願い〜

研修設計 大公開!

はじめまして、アカツキで人事のお仕事をしているナルミです!
私は新卒研修、中途研修、CAPS(https://www.caps.aktsk.jp/blog)の人事を担当しています。今回は人事未経験で入社し約2年、研修に関わってきた体験談をお伝えします!

< こんな人に読んで欲しい! >
  *人事未経験で研修設計をすることになったひと
  *忘年会・新年会・オフサイトなどの設計に悩んでいるひと

まず研修設計の方法について、結論からお伝えすると、私は下記のフレームワークを使い考えています。

研修ワークのフレーム (1)


Whyの置き方 〜オーナーの強い願い〜

このフレームワークは5W1H・AsIs・ToBeに当てはめて書くだけなのですが、私が一番大事にしている部分は『WHY(目的)』です。上記の『最強のチームを作る会』を設計する際に、どのように『WHY(目的)』を決めたかについて、私の体験談をお話します。

『最強のチームを作る会』は、今年2021年7月に発足した新しい新卒育成チームの、チームビルディングのために行ったオフサイトでした。

私が、このオフサイトをやろうと思ったきっかけは2つありました!

1つ目は、前年度一緒に新卒育成を行っていたメンバーから、2021年上期の振り返りの場で「早い段階でチームメンバーのことをお互いに知れたら、協働しやすかったかもですね」と言われました。私も同じように感じていたので、次の機会には必ず、最初にお互いを知る時間を作りたいと思いました。
2つ目は、2021年7月に発足した新卒育成チームは4名のうち、前年を知っている経験者は私だけでした。また、他のメンバーは育成領域未経験のため、私の知っている研修設計の方法を共有したいと思いました。

この2つのきっかけのうち、オフサイトのオーナーとして、私は1つ目のきっかけを『WHY(目的)』に置くことに決めました。

約2年育成領域に関わるなかで、様々なメンバーやチームに出会いました。そのなかで、上手くいっているチームは、メンバー同士がお互いを信頼し、高め合い、協働しているチームだと感じました。
チームメンバー同士が互いの得意・不得意を認識しフォローしあったり、心理的安全性が担保され相談や提案がしやすいチームは、個々の力を最大限に発揮している傾向が強くあると思いました。
私も「お互いに信頼し、高めあえるチームづくりをしたい」と思い、今回1つ目のきっかけを『WHY(目的)』に置いて設計を考えました。

私はこの2年間の経験で、研修や施策などを考えるうえで、
オーナーが強い意思を持って『WHY(目的)』を置くことがとても大切だと思いました。『WHY(目的)』のない研修や施策は、参加者からすると
「何を伝えたいのだろう?何の場なのだろう?」と余計な思考が巡り、
その研修や施策で伝えたい本質の部分からズレてしまうことがありました。

研修や施策を行う場合、大概は課題があると思います。
「論理的思考が弱いから、ロジカルシンキング研修をやろう」とか、
「1on1が上手くいっていないから、1on1研修をやろう」とか、
たくさんある問題のなかから、いま対応すべき課題を定めたとき、
そこにはオーナーの願い(理由)が必ずあると思います。
その願いにフォーカスした『WHY(目的)』を置くことで、参加者に伝わる場になると思います。

<『最強のチームを作る会』のWhy(目的 なぜやりたいのか)>
 ・育成チームメンバーを知るため
 ・今後の業務を円滑に進めるためにお互いの強み弱みを知るため


コンテンツを作ってみよう!

『WHY(目的)』が決まったら『WHY(目的)』の達成に向けて、最適な方法を考えていきました。

< 研修設計フレームワーク >
 WHY:問題のなかから課題を定め、オーナーの強い願いを置く
 AsIs:対象者の状況を情報収集し、現在の状態の仮説を置く
 ToBe:対象者が終了後、目的を達成している状態を置く
 When:開催時期を置く
 Who:対象のメンバーを置く
 Where:開催場所を置く
 What:研修や施策のコンテンツを置く
 How:コンテンツの進め方を置く

今回の『最強のチームを作る会』では、Whatが2つありました。

1つ目は、メンバーが作成したそれぞれの自分史(下記画像参考)の発表に決めました。これは1つ目のWhy「育成チームメンバーを知るため」を達成するために選びました。
自分史は、自分の人生に置いてモチベーションが上がった時や、下がった時をグラフ化するものです。私は『最強のチームを作る会』で自分史の作成や発表を行うことで、自己理解や他者理解が深まると思い、1つ目のワークとして選びました。
ただ自分史は、自己開示に慣れていないメンバーにとっては、心理的負担が大きい場合もあると思いました。そこで今回は事前に、メンバーに私の自分史を開示し、オフサイトのコンテンツの一つとして自分史の発表を考えていることを伝え、合意をもらいました。
私は事前に参加者と対話し、一人一人が主体的に参加できる状況を作ることも、研修の準備として、とても大切だと思いました。

研修ワークのフレーム (2)


2つ目は『好きなこと・得意なこと』『嫌いなこと・不得意なこと』を書き出すことに決めました。これは2つ目のWhyの「今後の業務を円滑に進めるためにお互いの強み弱みを知るため」を達成するために選びました。
自分史を書いたり発表することで、自分の『好きなこと・得意なこと』『嫌いなこと・不得意なこと』が整理されます。それを書き出すことで、チームメンバー同士似ている部分もあれば、違う部分もあることを認識し、協働しやすくなると思いました。

20210726_最強のチームを作る会 1


やったら必ず振り返る!

そして『最強のチームを作る会』の設計が完成し、無事に実行することができたので、最後に振り返りを行いました。
研修や施策が終わると、達成感や開放感、次の業務のことでついつい忘れてしまいがちですが、必ず振り返りを行うことがとても大切だと思いました。

今回の振り返りでは『Good良かったところ』『Moreイマイチだったところ』『Anything何だかモヤモヤするところ』の3つの観点で、目的に照らして書き出しました。
まず『Good良かったところ』を出すことで、達成感を得られたり、自分に自信がつく効果もありました。私は自分が出来たことを自分で認めて自信に繋げることが苦手なので、今後も意識的にGoodを出し、出来たことを積み上げようと思いました。
次に『Moreイマイチだったところ』を出すことで、次回に向けた対策を考えるきっかけになりました。次回に向けた対策は、別の研修や施策を行う際にも参考になりました。
最後に『Anything何だかモヤモヤするところ』を出すことで、GoodやMoreに当てはまらず、漏れてしまうことを、振り返りの場に出すことができました。何となく思っているけれど、GoodやMoreに明確に分けることが難しかったり、言いにくかったりすることから、新しい発想が生まれることもあると思いました。

20210726_最強のチームを作る会 2


後日談

今回の『最強のチームを作る会』は、私が初めてお仕事をするメンバーの皆さんと「一緒に良いものを作りたい!」という願いから企画し実行しました。

手前味噌ではありますが、この取り組みが協働しやすいチーム作りのきっかけになったのではと感じました。
もちろんその前提には、チームメンバー1人1人が、アカツキのコアバリューでもある、『 HRTの精神 (謙虚 Humility・尊敬 Respect・信頼 Trust )』を大切にし、前向きに仕事に取り組む方々だからだと思いました。

そして2021年10月1日、
育成チーム最初の大きなPJT『22年新卒入社者内定式』では、
ギリギリまで、お互いに意見を出し合い、
1人1人が主体者として全力で場づくりを行うことが出来ました。
その後も、内定者を全社合宿へ招待したり、インターンメンバーの受け入れやサポートを積極的に行ったりしています。

約2年アカツキで研修の設計や運営に携わり、多くのことを学びました。
そのなかでも、特に大きな学びは、
「役割や機能としてではなく、個人として向き合うこと」でした。
それまで私は「社会人」は「会社のために動く人」という認識でした。
会社に行くと役割として動き、個人の感情や想いを前に出してはいけないという感覚がありました。
しかしアカツキの研修に携わるようになり、それぞれのメンバー個人と向き合うことが、最終的には、個人と会社両方の幸せに繋がっているのではないかと感じるようになりました。

いまはまだ明確に言語化できていないこの感覚を確かめるために、
私は「メンバーひとりひとりを、個人として尊重しながら、
お互いに高めあえる組織づくり」に挑戦したい
と思います。

これからは、研修や施策設計だけではなく、普段の何気ないやりとりや、会議の場などでも、私自身の強い願いと、HRTの精神を持って、互いに高めあえる最強のチームを作っていきたいと思います!来年も育成チームの皆さん、よろしくお願いします!えいえいおー!

最後まで読んでいただきありがとうございました!
私の経験が、皆さんのお役に立てていたら嬉しいです(^-^)/