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デザインを越境せよ - #CXONight ~若手社長デザイナートーク編~

ブログ枠として参加したのでレポートを残しておきます。かなり長くなることが予想されるので、何回かに分けて投稿します。
※本文中は敬称略とさせていただきます。

CXO Nightとは

イベントページ本文から抜粋します。

スタートアップにおけるデザイナーの重要度はどんどん高まっています。CXO Nightはスタートアップで奮闘するデザイナーを集めて、マネジメントの課題や実用的なノウハウを共有するコミュニティにしていきたいと思います。
今回は第一線で活躍している若手、シニアにパネルディスカッション形式で登壇いただき、スタートアップにおけるデザイン役員の重要性、マネジメント、事業作りにおけるデザイナーが果たすべき役割についてパネル形式で語っていただきます。

予習記事

オーガナイザーの坪田さんが書かれた記事はこちらになります。

勉強会全体スライド

全体の流れが書かれているスライドはこちらになります。

若手社長デザイナートーク

登壇者はこの方たちになります。

山口 翔誠(しょせまる) / 株式会社picon
・・19歳
・・NYAGOを作っている
若月 佑樹 / 株式会社UNDEFINED
・・トークルームというサービスを開発している
・・今日バドンというwebサービスをリリース
広野 萌 / 株式会社FOLIO
・・モデレータとして参加

Q. デザイナー経営者を志したきっかけは?

若月:この会社は3人で創業したんですけど、この人達ならなんかできそう感がありました。デザイナーになった理由は、かっこよかったってゆうのと、他にやる人がいなかったからというのが大きいです。デザインを体系的に学んだことはなくて、体験設計を大事にしてます。

しょせまる:新しいプロダクトを作りたかったというのと、ちゃんと会社に出社して働くということができなかったので会社を立ち上げました。なのでデザイナーや経営者になりたかったわけではないです。デザイナーになったのは、創業者のもう一人がエンジニア基質の人だったというのが大きいです。

Q. エンジニアリングはどれくらいできる?

しょせまる:フロントは一通りできます。

若月:アプリは結構書いていて、ほとんど自分ひとりでやっていたこともあります。

Q. デザインの勉強はしていた?

若月:特にしていたわけではないですが、トレースはしてました。あとは良さそうなアプリを使い倒したりとかですね。

しょせまる:今までデザイナーの上司がいたことがなかったということもあり、とにかくリリースしてユーザの反応を見て改善する中で自然とデザインを学んでいく、ということをやっていました。

Q. 今風のモバイルアプリのデザインを作る時に心がけていること、Twitter等若者の間でどのようにPRしたか。

Q. 意識的に若者向けのデザインにした?どうやって「今風」にした?

若月:最初はビジュアル重視で今風のものを作ってみて、使いづらいところをユーザ(若者)に聞いて直していくという形を取りました。チームでもデザインに関するフィードバックは多かったです。

しょせまる:世界観や空気感を伝えるのは大事だと思っていて、ディズニーランドのUFOキャッチャーを思い浮かべながらつくりました。ちなみに今のトークルームと次のトークルームで参考にするデザインは変わっていて、2つ前は宇宙、1つ前は学校、次はトゥーンタウンを参考にしてます。

若月:NYAGOに関しては若者を選定してユーザテストをしました。なんとなくその人達が言語化できないことを、自分たちがデザインに起こしていく流れです。これは自分の周りの人たちが対象者だからやりやすかったですね。すぐに聞けるし、正直に言ってくれるいい環境が整ってました。

しょせまる:聞きに行くときは、普通の格好だとナンパだと勘違いされてしまうので、ペンギンの着ぐるみを来て行ってます。お陰様でYouTuberと間違えられたりします。

Q. どうやってアプリのPRをしてる?

若月:NYAGOに関してはPMとプロダクトが分かれていて、自分はあまりPRには関与していないですね。OGPとシェア方法に関してはかなりこだわっていました。動画も内製していて、サウンドエンジニアが妹の声をとって作っていたりもしました。

しょせまる:界隈でバズるのと、ちゃんと若者に届くのは違うと思ってます。トークルームは圧倒的に界隈の人が多かったけどバトンはちゃんとインターネット上の若者に届いた感覚はあります。今はTwitter、Facebookの広告効率が悪くなってきているのでインフルエンサーはうまく活用してます。

Q. デザイナーであり、かつCEOを担っている人の業務の範囲は?

若月:まずスケジュールに関しては、最近だと寝るのは6,7時間くらいで、1日の80%くらいをデザイン、他は技術選定に使ってます。ディレクション、ユーザフローとかはPMの人たちがやるので、自分は平面のデザインをやってます。

しょせまる:先週まで2人だったので、開発以外の全てのことをやってました。今は3人なので、自分が得意ではないことは他のメンバーに渡していこうとしてます。自分はずっとデザイナーとしてやっていきたいという思いはあります。

若月:自分は役割分担をした時に開発、デザインをやることになったんですが、今は開発は切り離そうとしてます。デザインは好きなのでずっとやっていきたいですが、自分より優秀な人が入ってきたらちょっと考えます。

Q. デザイナー社長ならではのメリット、デメリット

しょせまる:ホントはデザインを極めたいんですがどうしても社長業をしなければいけないので、デザインでトップを目指すのは難しいというのはデメリットですね。ただ自分の好きなようにデザイン組織を作っていけるので、より大きなアウトプットを出せるようにすることもできるのはメリットだと思います。作りたい世界観もぶれにくいです。

若月:マルチタスクが必要とされたり、作業が後ろ倒しになりやすいのはデメリットですね。メリットとしてはデザイナーが社長だとイケてるかんじの会社になりやすいことですかね。デザインのプライオリティが他の会社よりも高いので、新しく入る人にも印象が良いかもしれないです。

広野:FOLIOだと金融の知識は社長が持っていて、サービスは自分が作るという分業はしてますね。

Q. 今後目指しているキャリアと学生に伝えたいこと

若月:自分は今の会社をめちゃくちゃかっこいい会社にしたい、イケてるもの以外は出したくないと思ってます。そしてこの会社で働いていることがカッコいいと思ってもらえるようにしていきたいと思ってます。

しょせまる:会社というよりは発明研究所のようなものにしたいと思ってます。ずっと楽しく、ゆるふわなかんじでプロダクトを作れるようなメンバーを集めていきたいです。

若月:学生に伝えたいこととしては、「これやってる自分が好き」が作れるようにしたらいいと思います。自分が信じられるものをやればいいと思う。

しょせまる:学生の時にしておきたかったこと、今だとなかなかやれないことがあるんです。学生のうちのリア充がプロダクトのエモさにつながることもあるのでぜひ充実させてもらいたいですね。

会場からのQ&A

Q. NYAGOが停止するに至ったプロセスは?

若月:これは実験的なかんじになるなとはリリース前から思ってました。ひとまず見切り発車で出してみたものの、PMと作る側が完全に分離していたのでバグ修正やブームのスピード感に追いつくことはできませんでした。最終的にはブランド力、ブームが落ちている中で無理に続けるべきではないという判断になり、一時クローズしました。
コミュニケーションツールはプラットフォームにならなきゃいけないし、複合的に楽しめなきゃいけないと思ってます。そんな中でそれを叶えられるようなサービスをNYAGOの発展として今作ってます。たぶん夏には見せられるんじゃないかなと思います。

Q. デザインガイドラインはある?

しょせまる:今ちょうど作り始めたところです。Human Interface Guidelineのようなものは読んで上でオリジナリティを出していくつもりです。

若月:全くなくて、一人でデザインしてます。ユーザにとっていいものを求めていきたくて、Human Interface Guidelineのようなものに答えは載ってないと思ってます。

Q. ペンギンの着ぐるみは真夏はどうしているか

しょせまる:ペンギンで夏を越すのは今年初めてなので、今考えているところです。服の中に扇風機を入れるか別のキャラにチェンジしようかと思ってます。

Q. 憧れのデザイナーさんは?

若月・しょせまる:タカヤ・オオタさんです。

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これにて「若手社長デザイナートーク編」の記事は終わりになります。次は「デザイナーをリデザインする編」になります。

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