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【麒麟がくるレビュー・2軍】その27 「宗久の約束」守ったねぃ。

これは、82歳の生粋の日本人のじーちゃんと、12歳の日本人とスペイン人ハーフのエルが『麒麟がくる』の感想を、私がまとめたレビューもどきである。ちゃんとしたレビューじゃないですよ。だって2軍だもん。

■じーちゃんの言いたいことはただ一つ

なんだなんだ。
今回のじーちゃんは開口一番核心を突こうとした。

「わしね。今日は言いたいことは一つしかないんよ」
「はい? お、おう」

「今回のハナシは、法隆寺の変*に関わる何チャラ・・・あ、伏線か。伏線じゃないかと思うんよ
(*既に「2軍 その06」にも登場した通り、「法隆寺の変=本能寺の変」と思っていただきたい)

明智光秀は(私注:本当は駒ちゃんのような気もするが)堺の豪商で茶人の今井宗久と話をした後に、信長の家臣からは「将軍の使いっ走り」と呼ばれ、信長に家臣になるかどうかを問われた時は、「義昭に仕える」と明言した。

じーちゃん曰く
「これはやっぱり信長もええ気はせん」
「それに比べて、秀吉(木下藤吉郎)は信長に実に素直じゃ」

「将来、光秀が信長の家臣になっても、腹に一物持っているようなヤツ(光秀のこと)とは小さな問題が積み重なって段々険悪になるんじゃ。つまり、これが2人の将来の運命(本能寺の変)を物語っておる!」

「な・る・ほ・ど」
私が感心して相づちを打つと、82歳は電話の向こうで「うふふーん」と笑う。

「最近、わしご飯がおいしいんよー。よう食べるようになって、ちょっと太ったぞ。そのせいかなー」

「もう、わしはドラマの細かいことはわからん。その代わり、何が2人の結末(本能寺の変)につながるかを考えることにしておりまっす!」

と実に嬉しそう。

ありがとう、じーちゃん。

今回のはスマッシュヒット。

■エルが解説
「なぜ光秀は信長ではなく足利義昭を選んだのか」

実はエルも同じポイントについて、違う角度から言及していた。

彼によれば、信長の2回目のジョブオファーを「心は決まっている」などと、思い切り断わった光秀の態度は致命的らしい。
断るならもっとやんわりと言え、と。

「すごく嬉しいオファーだけど、ごめんねー。義昭が今困ってるからあっち助けてくるね」とかさ。
しかも断ったの2回目だよ。信長かわいそう。

じゃあ光秀はどうして信長チーム参加を選ばなかったのか。

「僕知ってる。どうして光秀がショーグン(義昭)のほうを選んだのか」

「ショーグンチームには、光秀のお友だちがいる。でも、信長チームには光秀のお友だちが全然いない。ミーティングの時にみんな光秀と喧嘩してたじゃん。だからだよ!」

「な・る・ほ・ど」
確かにあのメンツでは、信長家臣団に入ってからの光秀も苦労しそう。
実際、本能寺の変のあとも光秀に味方する人はいないよね・・・。

エルぅ。なかなかやるやん。
目の付け所はシンプルだけど、なんか的外れでもない気がしてきたよ。

■あとは全て「意味不明」か「枝葉末節」。

実は今回のストーリーはエルにとってちょっと難しかったらしい。
「意味不明だよ」
彼が反応したのは、上記の光秀の信長仕官お断り事件と、光秀の妙な山伏コスプレ事件(白いポンポンがついた衣裳にウケていた)くらいである。

じーちゃんもさっぱりしたものだ。
私が上記で珍しく彼のコメントを褒めたので、
「あれがドラマの最も重要部分じゃ。それ以外は全て枝葉末節!」
といい気になっている。

■おわりに【重要伝達事項】

シンプルではあるが、今回は鋭くドラマの根幹に関わるポイントを突いた(かもしれない)じーちゃんとエル。

最後にじーちゃんが「枝葉末節」と言った舌の根も乾かぬうちに、どうしても言いたかったことを一つお伝えします。

【重要:今井宗久が光秀のために点てた茶の茶碗について】

以前趣味で陶芸にハマっていたじーちゃん。
陶芸教室の展示会で2度だけ「作品を売って欲しい」と来場者に頼まれたことがあるそうな。

だが、それをじーちゃんは2度とも断った。
自分でもお気に入りの作品だったらしい。
2度頼まれたうちの1回は、じーちゃんの作った黒っぽい茶碗だったそうだ。


じーちゃん曰く、
「その茶碗とドラマで光秀が飲んだ茶の茶碗が似ていた」んだと。



ほんっとごめん。