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【麒麟がくるレビュー・2軍】その30 「朝倉義景を討て」るかな?

こんにちは。
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』のゆるいドラマレビューをまだ続けている2軍です。

【2軍メンバー】
・82歳の日本人じーちゃん(入れ歯も何もかもがズレてる)
・スペイン在住でスペイン人と日本人ハーフのエル12歳(身長は143cm)
・スペイン女代表のタマラ(穴あきの服を沢山持つ秀才金持ち)
・常識人で気配りができ優しい日本人女性の私(スペイン語力0.5%)

大河ドラマを鈍い刀でゴリゴリ斬ります。

■天皇さま&東庵先生問題

【エルの場合】
その場面になった時、彼はPCのキーボードをバコン、と叩いて別の部屋にいた私を呼んだ。

「ちょっと来て! 天皇さまが大変だよ! どうしちゃったの?」

指さすスクリーン上には、停止されたままのU-NEXTの画面が。
正親町天皇と東庵先生とがサシで囲碁をしているシーンだ。

ぷっ。
それに気づいた? 
しかも天皇は、東庵先生に織田信長との謁見についてまで相談している。

「嘘だー!」
エルは絶叫した。

いいか、NHKさん。
日本史知識が約1ミリというスペイン在住少年でもわかることなんだよ。

【じーちゃんの場合】

「あの天皇の俳優は、女形の坂東玉三郎なんか。ちっとも女らしくない天皇じゃ」

「じーちゃん、天皇は男だし、玉三郎も男だよ?」
と私。

でもじーちゃんは不満そう。

「かなり、身体がいかつかったのう・・・」

いや、だから男だっつーの!

え? それだけ? 
東庵先生との不条理な囲碁については言及なし。
忘れたのか?
何かを拾えば、何かを落とすのがじーちゃんだ。

■将軍&駒ちゃん問題

◆エルの場合◆

彼は怒っている。

「駒ちゃんが将軍のガールフレンドになっちゃった!」

いや、嫉妬ではなく

・将軍が仕事をサボって駒ちゃんとデートをしたこと
・駒ちゃんがお金をプレゼントして将軍の彼女になったこと(金が全てか)
・ホタルが絶対フェイクだったこと(エルは虫に詳しい)
・将軍と駒ちゃんが手を繋ぐところを見せられたこと(エルはまだ12歳よ)
・駒ちゃんが歌を歌ったこと

これらが問題だった。

彼は、特に駒ちゃんが何かあるごとにすぐ歌ったり踊ったりするのが嫌なんだとか。

「手を繋がれて急に歌を歌うのも変でしょ。怖いよ、そんなの」

ごもっとも。

◆じーちゃんの場合◆

12歳のエルと比べ、さすがは年の功、82歳の老人の反応は冷静そのものであった。

「いや、わしは驚かんよ。将軍は、前から駒ちゃんと会うといつも嬉しそうじゃったからな。『遊びに来い』などと誘っておいて、あの将軍ならやって当然じゃと思う」

じーちゃんは、将軍義昭についてかなりの先入観があったようだ。

「将軍は煮ても焼いても食えんのぅ」

何を意味しているのか不明だが、将軍はじーちゃんに嫌われたかも知れない。

■もう、お友だちがいない

エルは明智光秀がもう幕府を去るべきだと考えている。
理由はたった一つ。

「もう幕府にはお友だちがいないから」

以前、光秀は信長に「わしの家臣となるか将軍につくか」と問われて、迷わず将軍を選んだ経緯がある。

エル曰く、その理由は
「信長の家臣団より幕府のほうに光秀のお友だちが沢山いるから」
だった。

「でも今は、摂津は絶対お友だちになれないし、ミチュブチ(エルは三淵がちゃんと言えない)もダメでござるとか言った(←そんな言い方しとらんが)し、誰も光秀の味方をしてくれないよ

なるほど。
そんな時に限って仲良しの細川藤孝も登場しなかったね。

もはや潮時か。
ついに光秀が信長の家臣となる日がやって来るか。

■きれいじゃったぁぁぁ。

「帰蝶、ついに再登場したよね」

私の誘い水に、ひと呼吸置いてじーちゃんが

「きれいじゃったぁぁぁ・・・」
と言葉を吐き出した。

もうじーちゃんの言葉からぽわんぽわんした何かが出てきていたよ。

「昔はなんや泥臭いところもあったが、今は顔も衣裳もきれいで、貫禄まででてきたのぅ。ほんに、お姫さまじゃった
「じゃが、朝倉を攻めるべし、と言うたのはさすが帰蝶じゃ。へっへっへ」

じーちゃんは、キレイで残酷な女性がお好みだったか。
峰不二子とか好きかもしれない。

■タマラの「戦国武将 お顔拝見3 朝倉義景」

我が友タマラのこのコーナーも3回目となった。

しかしこの「お顔拝見」は、心霊写真の鑑定にどこか似てない?
タマラは観てもないドラマの登場人物の写真だけを眺め、その人物の性格や行動を推測する、離れ業をやっちゃうのだ。

全く、よくやるよ。
いや、私が頼み込んで無理矢理させているのだが。

いつもコーヒー店で待ち合わせる私たち。
あ、タマラ。
今回のコーヒーとケーキ代はあんたがオゴる番だからね。

さて、朝倉義景である。

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「ウーム」

写真をみるなりタマラが顔をしかめて唸った。

「悪い気配がするわ」
「すごく横柄で、うぬぼれの強い人ねぇ」
「この人はやられる。人相が悪いわ」

役柄のキャッチコピーも「狡猾な越前戦国大名」だもんね。
ま、悪役と判断するなら、いつかやられるという予想は想定内だ。

しかし、タマラはそこで目を細めて言った。

「いつかは討たれるんだけどね、そう簡単には殺されないわよ。だから、十分気を付けないとね」

ま、まさか・・・。
もしやそれは、次回エピソードで絶対に出てくるはずの「金ヶ崎の戦い」のことを言ってるんじゃ・・・?

朝倉討伐のはずが浅井長政に裏切られ、織田信長があやうく命を落としかけるあの「金ヶ崎の戦い」のことを?

あんた、そのことを言ってるんだね。
知ってるんだね。
そうだ、そうだ。
そうに決まった。

天からの「何でも都合良く解釈するな、ボケ」の声など聞こえないよ。

ここは2軍のお花畑なのだ。

■おわりに

来週は光秀が参加する久しぶりの合戦だ。
信長が危機に陥る第31話「逃げよ!信長」である。
当然2軍メンバーも楽しみにしている。

「光秀、もう幕府やめてー」byエル。
「天皇はもう少し女形っぽくせにゃ・・・」byじーちゃん。
「わぉ。ヨシカゲのヒゲ気になるわ・・・」byタマラ。
「みんな、まじめにレビューしようよ」by私

さあ、2軍メンバーを黙らせたかったら、お花畑でつかまえて。