特許ノルマが足りないから一ヶ月で出願まで持っていってくれと言われた時の突貫特許作成方法
前置き
会社勤めの技術者や研究者は、上司からたまにこんなことを言われると思います。
「チームとしてのノルマが、あと一件足りない。他のメンバーにはできない。頼む、もう一件追加で書いてくれ。」
周りのノルマ未達メンバーに仕事振ってくれ、そもそもなんで今更こんなお願いしてくるんだ、など色んな感情はあると思いますが、結局書かないといけない時にどうしていたかを記録しようと思います。
すでにベテランであれば自分でノウハウもあるとは思います。しかし、入社一年目で周りに相談相手もいないため、自己学習(特許は公開情報だから調査は仕事じゃない、という論理)して対応するしかなかった当時の私のように、同じような苦労をしている人の一助になれば幸いです。
本文
出願するテーマを決める
研究者であれば、日頃の読んでいる論文を元に最新論文をいくつか見て、特許が書けそうな技術分野に当たりをつける
なんも思いつかない場合には、直近の仕事で聞いたことある技術名でgoogle schlorやpatent、日本語なら特許庁の検索サービスで検索。
当たりをつけたら、該当技術を表現する検索用キーワードリストを作成する
テーマに関係する特許を100件くらい斜め読みする。
この時、エクセルで、タイトル、キーワード、その技術が先行技術に対して課題だとした箇所、解決策、その技術の後でも残っている課題、自分ならこうする、という情報を列として整理すると捗ります。
アイデアを考える
この時点で、書けそうな分野やアイデアのタネはあるので、技術の効果を訴えるフレーズを仮説ベースで決めます。例えば、提案手法で〇〇が効率化されて、処理が早くなる、みたいな。
ほんとに効果があるのかを示すために本当なら小さいPoC作ったりしますが、それもなければ無理やり数式をこねくり回します。
コアとなるアイデアがまとまったら、組み合わせで何かできないか、他の形態もないか、を少しだけ検討します。
ちょっと追加するだけで別の効果になるものは、別の形態として整理できたりします。
アイデアがまとまらなければ、一旦頭をまっさらにして、検索→斜め読みを再開。
無事にアイデアまとまって新規性などが論証できたら、資料にまとめて上司に報告!
スライド一枚で、技術名、背景、先行技術とその課題、解決方法、が示せるといいです。2枚目からはそれぞれの詳細を示すイメージ。
上司も無茶振りしている自覚があるので、いつもより甘い場合が多いです。しかし、新規性が決めせてない、効果が分からない場合はそれでも通らないです。他が適当でもこの2点は、スライド一枚で説明できるようにしたいです。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?