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うつ×ADHD×東大受験 48 息子のマイペース受験記 東大試験1日目

高3の夏休みにうつ・ADHDと診断された息子。センター試験直前に親子で向き合って話をしたことをきっかけに症状が改善したが、勉強は間に合わず宅浪することに。そして共通テストは目標点達成。しかし慶應は数学で失敗。理科大は合格するも息子はソワソワの毎日。東大試験前夜、思いがけず息子の口から出た感謝の言葉に涙して当日を迎えた。今回も日記から。

2月25日(木)東大試験1日目

目が覚め、もう起きる時間かな?と時計を見るとまだ3時。もうひと眠りすると5時。そこから何度寝ても5分しか時間が進まない。夢でinjured という単語が出てきて、夢のお告げでテストに出るかもしれない、と思ったら目がすっかり覚めて、鳴っていない目覚しのアラームを止めた。

卵の入った中華スープを作っているとタローが起きてきた。
「眠れた?」
「うん、眠れたけど、1時に1回起きちゃった。でもまた寝たらずっと眠れた」

「緊張するよ。 お腹痛い」と座って、スマホで記録をとり始めた。
「緊張して震えてます」よく見ると脚がハンパなく震えている。
しかたないので、補中益気湯、半夏厚朴湯に五苓散も追加して飲ませる。そして背中から胃の後ろを押すと少し落ちついてきた。

鮭のおにぎりとハトムギ茶をもたせる。
6時40分 少し過ぎて玄関を出る。
「気をつけてね~」
ドアを閉めてダイニングに戻るとダーが「ベル鳴ったよ」
開けると「ヒゲそるの忘れちゃった」とタロー。
「マスクの下なのに?」「うん。気持ち悪いから」
ウィーンとやってすぐ出かけていった。

万全と思ったが、春日についてから、「何門からだっけ?」
確認していなかったことにちょっと驚きつつ、しおりや受験票のコピーを慌てて確認する。二食臨時ゲートから入ることがわかったが、それが春日からどう行くのかわからず調べまくる。ほどなくタローから「もう入れたよ」とLINE。時間前だが入れたし、正門が使えたらしい。受ける校舎の扉の前で待っているとのこと。その後スムーズに席についた旨連絡あり。ひとつひとつの気遣いにも回復を感じる。

昼食後も連絡あり、昼寝前ベルトを緩め消化に無理ない体勢にとリマインド。

夕方、ジローが迎えに行ってもいいか聞いてくるので、「終わっている時間だから聞いてみたら?」というとタローにLINE。
「今キャンパス出るところだって。来てくれたら助かるって」
「助かる?自転車で行くって伝えたの?車で来ると思ってない?」
「あ・・・車かと思ったって」

それを聞いてダーが早く会社を上がって車を出してくれることになった。

明日も試験。早寝できるように、また疲れているだろうから、すぐ食べられるように早めにカレーを作った。

思ったより早く着きそうと連絡。駅のロータリーでゆっくり待ってますと返事。

お風呂に先に入るというので、ダーとジローに行ってもらい、わたしはお風呂を入れて待つ。

タローは「疲れたー」とほっとした笑顔で帰って来た。まず、補中益気湯、半夏厚朴湯、五苓散を飲んでもらい、すぐお風呂へ。夕食を並べて待っていると、出てきて、「わー、おいしそう」といってくれた。

会場は狭くていい感じだったそう。8人列の前から4番目。間隔も広いし、1人1人にダンボールで前に透明窓のついた仕切り板。設備も良くて、やっぱり国立は恵まれていると感じたそうだ。

ただ、仕切りの足のため少しスペースが狭くて、そのためか、今まで4枚でスカスカに空いていた国語の解答用紙が1枚に集約されてやりやすかったとのこと。

休み時間、外ではいろんな人がしゃべっていた。でも知り合いには鉄緑も含め会わなかったらしい。

意外と休み時間は少なく、「明日は散歩をやめようかな。みんなけっこう勉強しているんだよ」といっていた。

食後ダーが睡眠に向けて黄色い照明にしてくれて、21時には「そろそろ寝ませんか?」と声をかけたが、タローは鉄壁(英単語)を読んでいて「うん、あと少し」

結局22時近くになって「終った~。鉄壁全部読み切ったよ、マークしているところ!」試験が終わってからの時間で厚い本のチェックしている部分を全部見直したのだった。

試験会場がいい所で安心できたのか、昨日に比べだいぶおちついている。アナフラニールもいらないというのでそのまま部屋へ。

すぐ眠れそうだというのでわたしも早く寝た。

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