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KEI's Craftと短編ミステリの時間⑧(最終回)

2016年に開催した” キャンドル×ミステリ "の作品展
「KEI's Craftと短編ミステリの時間」展示作品をご紹介してきました。

しょっちゅう記事をアップできると良いのですが、なかなか難しく・・・
この展示のご紹介、4月位?からやってましたね(苦笑)

そろそろ私の住む仙台では、街は秋から冬の気配へ。きっとクリスマスもあっという間にやってくることでしょう。今年はコロナ禍で、どんなクリスマスになるのでしょうか。
さて、海外などではクリスマスが近づいてくると、”クリスマス・ストーリー”ということで、クリスマスを題材にした作品が書かれたり、出版されたりします。『クリスマスにクリスティー』などが有名ですね!

短編ミステリにも、もちろん”クリスマス・ストーリー”があります。
ホームズの「青いガーネット」などが有名です。
私が選んでみたのは

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「 クリスマスと人形 」
エラリー・クイーン
( H.S.サンテッスン 編/山本 俊子・他 訳
『密室殺人傑作選』 (ハヤカワ文庫) 収録 )

原題: The Dauphin’s Doll
by Ellery Queen
from THE LOCKED ROOM READER
edited by Hans Stefan Santesson, 1968

「 刑事の休日 」
ディクスン・カー/大村・高見・深町 訳
( カー短編全集6 『ヴァンパイアの塔』 (創元推理文庫)収録 )

原題: Detective’s Day Off
from THE DEAD SLEEP LIGHTLY AND OTHER MYSTERIES
( from RADIO’S GOLDEN AGE and DETECTIVE’S DAY OFF )
by John Dickson Carr, 1957,1983

◇ キャンドル作品名: 「Holiday Treats」

ミステリ界の大御所、エラリー・クイーンとディクスン・カーそれぞれの短編クリスマス・ストーリー。
同時代に活躍した巨匠お2組の作品、興味深いことに、どちらも舞台はクリスマス間近で賑わう百貨店、扱う事件は盗難事件です。私は、特にカーの「刑事の休日」が、意外にも可愛らしい小品、といった趣なのが気に入っています。

作品は、クリスマスということで、物語にも登場する、たくさんの贈り物のボックスをキャンドルにしてみました。

余談ですが…「クリスマスと人形」は、殺人事件ではないのに、「密室”殺人”傑作選」に収録されています。でも、原題『THE LOCKED ROOM READER』は、「”密室”読本」というような意味なのでOKですね!

カーの短編集 『ヴァンパイアの塔』は、オカルトっぽく怖そうな題名ですが、改題する前の、もともとのタイトルは『RADIO’S GOLDEN AGE and DETECTIVE’S DAY OFF 』つまり『ラジオの黄金時代+「刑事の休日」』。

タイトル通り、「刑事の休日」以外は、ほぼ短編ラジオドラマ作品が収められています。声と音だけのミステリの世界…いいですね~昔の人がうらやましいです!ラジオの時間をファンは楽しみにしていたことでしょうね。

作品紹介にお付き合いくださりありがとうございました。
この展示には、ぜひシリーズ化を!というとても嬉しいお言葉の数々も
頂戴していました。
開催から4年。。。短編ミステリをセレクトして、かなり読み込まないと作品が製作できませんので、第2回の実現にはもう少し時間がかかりそうです。

(2020年10月21日)
※「KEI's Craftと短編ミステリの時間」①~⑧の記事は、キャンドル作家KEIのブログ"KEI's Candle Diary" 2016年10月~11月の記事に、KEI本人が加筆・修正等を加え、掲載いたしました※

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