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ひとりで最悪なオールをした

別に特別悲しいことがあったわけではない。
なんなら大好きな友達に会って、帰りは彼氏に送ってもらって、何が不満なのって自分でも思う。

でもなんか今日は、今夜はだめだった。

ずっとずっと泣いていたくて、泣いても泣いても満足できなくて、気がついたら部屋がうっすら明るくなって、新聞配達のバイクの音に絶望してまた泣いて、時計が読めるくらいまで太陽が登って、短針が5時を指す頃にはもうどうでも良くなっちゃって、それで1人で、何の用もないのにオールをしてしまった。


ひどく傷つくことがあったわけではない。

何かに追われて余裕がなくなっているわけではない。

でもなんか嫌だった。
もう全てが嫌だった。


キンプリがいなくなって、齋藤飛鳥が卒業して、広島でサミットが行われて、

私は大学2年生で、サークルは入ってなくて、バイトもそんなにできてなくて、

電話を繋いでる彼氏は寝息を立てていて、親には付き合いを反対されていて、

インターン行かなきゃかなとか考えて、就活が目前に迫って、40年も社会でやっていけるかよって思って、結婚だって急がないといけないし、出産だってそう。
その前にまず自分がそれらを望むのかまだ分かんないし、特にやりたいこともないし、自分にできそうなこともない。

それでもなんか毎日は、ちょっと頑張らないと回っていかないし、

でも「ちょっと」頑張ったくらいではただ毎日を「乗り切れる」だけで誰にも褒めてもらえないし、

高校の親友とは縁が切れかけていて、大学生活があんまり楽しくなくて、体は頑丈ではなくて、
こんなたくさんの不安誰にもぶつけられないし、全部自分で背負うしかないのが当たり前で。


それで今日くらいは、
今夜くらいはずっと泣いててもいいだろって、
それくらい許してくれよって、
そんな縋るような気持ちでひたすら泣いて目を腫らした。

ちょっと雑に腕で涙を拭ってみたりしているうちにだんだん腕がベタベタしてきて嫌に思った。


何をどうしても1人だった。

天井に向かって手を伸ばしても、小さく泣き声をあげてみても、泣きすぎて少し呼吸が乱れても、どうしても1人だった。

「咳をしてもひとり」ってこういう感じかなあ?って不意に思って、
そんなの知るかよってまた泣いていた。

カラスが鳴き始めた。もうカラスでもいいから一緒に泣いてくれ。あけるな。勝手に明けてくれるなよ夜。私を置いて行くなよ。まだ私には暗闇が必要なんだよ。昼間は今の私には明る過ぎるんだよ。


甘えとか、若さとか、そういった言葉で片付けてしまうのは簡単だし、内容が内容なだけにnoteに投稿するか少し迷ったけど、
いつか未来の私が、「こんな夜も乗り越えたもんな」って思えるように
どうしようもない夜を過ごしている人に「ひとりじゃないよ」って言えるように
載せることにした。

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