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魔法仕掛けのルーナ

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アカネが連載中の「魔法仕掛けのルーナ」シリーズをまとめるマガジンです。
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#異世界ファンタジー

【連載】訪問者6(魔法仕掛けのルーナ24)

(このシリーズがまとまっているマガジンはこちら) 「ごめんなさい……」  おずおずと言い…

【連載】訪問者3(魔法仕掛けのルーナ21)

 アレクは控えめにあたりを見回した。  通りから向かって正面、右側に戸があった。その他の…

【連載】 訪問者2(魔法仕掛けのルーナ20)

 脇道に足を踏み入れたのは、ちょうどアレクが二つ目のサンドイッチを食べ終わった頃だった。…

【連載】 訪問者1(魔法仕掛けのルーナ19)

「とにかく魔法使いの協力を得る必要がある」  というのが、兄の親友を名乗った男——ジョー…

【連載】 魔法使いの街6(魔法仕掛けのルーナ18)

「ところで君、前にどこかで会ったかな?」  男が顔を近付けてきた。彼は顎に手をやり、目を…

【連載】 魔法使いの街5(魔法仕掛けのルーナ17)

 攻撃が止んだ。  ダランが手を下ろし、声がした方に訝しげな視線を送る。その顔がさも不快…

【連載】 魔法使いの街4(魔法仕掛けのルーナ16)

 声がした方を見ると、先ほどから何度も出くわしている男性客達が、ニヤニヤと無遠慮な視線をこちらに向けていた。 「迷子かぁ? 田舎モン」  一人が大声で言うと、残った二人があたりを憚らずに笑い声をあげる。  アレクは内心ムッとしたが、努めて表情には出さなかった。 (どっちも事実だ、落ち着け。意地を張ってもどうにもならないぞ)  彼は何食わぬ風を装って男達に近付いていった。距離が狭まるにつれて男達の顔から笑みが消え、代わりに、警戒心もあらわに眉根を寄せ始める。  歓迎されていない

【連載】 魔法使いの街3(魔法仕掛けのルーナ15)

 走りに走って、ようやく目指していた場所に辿り着いた時、アレクは疲労困憊といった様子だっ…

【連載】 魔法使いの街2(魔法仕掛けのルーナ14)

 アレクは戸惑っていた。  黒髪を短く切り揃えた中肉中背の若者である。彼の深い緑色の瞳が…

【連載】 魔法使いの街1(魔法仕掛けのルーナ13)

 フリードは、辺境で羊飼いを営むシアン家の第一子として生まれた。  彼は純朴で優しい両親…

【連載】 ジョージ・ホーネット6(魔法仕掛けのルーナ12)

「あんたいい加減、私とフリード以外ともちゃんと付き合いなさい。いい歳なんだから」  フリ…

【連載】 ジョージ・ホーネット5(魔法仕掛けのルーナ11)

 結果だけ言うと、ミス・サリーはよくやった。あのような出鱈目な物体を歩行させることに成功…

【連載】 ジョージ・ホーネット4(魔法仕掛けのルーナ10)

「見ればわかるでしょう」 「わからないから聞いてるんだよ」  ヴィヴィアンはキョトンとして…

【連載】 ジョージ・ホーネット3(魔法仕掛けのルーナ9)

「オーケイ、今日も起動試験だね」  俺は手のひらの上の鉱石を——小石といった方がしっくりくるが——顔に近づけてみた。  見た目は、ライムグリーンの下地にミルクを散らしたような、細かいまだら模様だ。形や大きさは完全に角砂糖なのだが、サイズに反して確かな重みがある。  何の石かはわからなかった。魔法で一から生成したのだとしたら判別しようがないので、深く考えるのはやめておく。  俺は鉱石を上着のポケットにしまった。 「いつ始めるんだい?」 「こちらの準備はできてるわ」  雇い主の返