あくびがとまらない
こんばんは。初めての投稿です。よろしくお願いいたします。
これは娘が初めて私のおはなしにアンコールしてきたものです。
このおはなしをしていると、私も本気のあくびが何度も出てくるから不思議です。
眠る前におはなししてみてください。
「むぎちゃん」は、ぜひ、お子さんのお名前で。
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ある日の夜、むぎちゃんとお母さんは、寝る前に絵本を読んでいました。「ふわぁぁ。」
むぎちゃんが大きなあくびをしました。
「あら、もう眠いのね。絵本の時間はおしまい。」とお母さんが言うと、
「眠くないもん!ふわあぁぁん」
また大きなあくび。
「ほら、あくびが出てる。もう眠いのよ。」
「眠くないもあぁん!ふわぁああ。」
またまた大きなあくび。
「そんなに我慢してると、あくびが止まらなくなっちゃうよ?」
「そんなこと、ふあぁああないもぁあああん。ふわあぁぁあん。あれ?ふわぁあああん。あくびが、とまらないよぉぉああああん」
むぎちゃんのお口から、何度も何度も大きなあくびが出てきます。
がんばって我慢しても、お口を押えても出てきます。
あくびのしすぎで、あごが痛くなってきました。
あくびのたびに、目からは涙も出てきます。
むぎちゃんはなんだか怖くなって、外へ飛び出してしまいました。
外は真っ暗。とっても静か。
いつもお散歩する道なのに、なんだか知らないとろこみたい。
むぎちゃんは「ふわぁああん。ふわぁあああん」と大きなあくびをしながら走ります。
お空にはきれいなお月様とお塩をこぼしたようなお星さまたち。
「あら、こんな夜中にどうしたの?」
お月様が走るむぎちゃんに声をかけました。
「お月様!ふわぁあん。どうしよう。むぎちゃん、あくびがぁあああ、とまらないよぉああああん!」
むぎちゃんはお月様を見上げて、あくびをしながら言いました。
「そう、それは大変ね。」
お月様はふふふっと笑って言いました。
「大丈夫。私がなおしてあげますよ。」
「ほんと?ふわぁああん」
「えぇ、本当よ。さぁ、こっちを見ていてね。」
お月様はそう言うと、むぎちゃんにぱちんっとウインクをしました。
すると、お月様のまわりの小さな星たちが眩しく輝きだし、きらきらとむぎちゃんのほうへ降ってくるではありませんか。
「ふわわ?ふわわわ!ふわあああああああん!」
むぎちゃんは大きなお口をあんぐり開けて、真っ白な光に包まれていきました。
いつの間にか、むぎちゃんはあったかくて、いい匂いのする、やわらかい何かに包まれていました。
なんだかとってもいいきもち。
あたたかい何かが、むぎちゃんのおでこをなでてくれました。
目が覚めると、むぎちゃんはいつものベッドの上にいました。
隣にはお父さんがいびきをかいて寝ています。
「あっ!」
むぎちゃんは思わず口を押えました。あくびが出てこない!
むぎちゃんは急いでお母さんを探しに行きました。
お母さんは台所で朝ご飯を作っていました。
「おかあさん!むぎちゃん、あくびが止まったよ!」
「おはよう、むぎちゃん。あくびがどうしたの?」
お母さんは首をかしげています。
「あのね、むぎちゃんあくびが止まらなくてね!お月様が、ウインクしてね!」
むぎちゃんは昨日のことを一生懸命お母さんに話しました。
お母さんは不思議そうな顔をしていましたが、
「そう、あくび止まってよかったね。」
そう言ってむぎちゃんのトーストをテーブルに出してくれました。
むぎちゃんが大きな口でトーストをかじっていると、
「ふわあああああ。あ、むぎちゃん、おはよぉおあああああん。」と、
大きなあくびをしながらお父さんが起きてきました。
それを見たむぎちゃんは言いました。
「あぁ!お父さん!そんなにあくびしてると、あくびがとまらなくなっちゃうよ!」
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p.s. 娘はお月様がウインクするところが好きなんだそうです。
サポート頂けましたら、娘へ絵本を買おうと思います!オススメの絵本があったら教えて下さい!