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おすそわけ日記 286「母さんはゲームがお好き」

皆さんは覚えておいでだろうか。コロナ禍の際、我が家で「あつ森フィーバー」が起きたことを。

その後も母は、リアルと同じようにゲームの中でも花に水をやり、雑草を抜き、島のどうぶつさん達に話しかけ、一人、黙々とゲームを進めていた。

だが、昨年の引っ越しでテレビを処分し、ニンテンドーSwitchもダンボールの中で未だ休眠中なため、母はすっかりゲームから遠ざかってしまった。


と思っていたのは、私だけだったのだ。

先月、私が二泊三日のワークショップに参加した際、出先から母の安否を確認すべく、電話をしたところ

「暑いから、家にこもって、ツムツムやってます」

母さん、まさかのツムツムか。


私は四十年来のゲーマーで、ファミコンが世に出る前から、国内外のアドベンチャーゲームをパソコンでやっていたのだけれど。

ゲーマーは血筋だったのですね。

そういえば、亡き祖母も、私が恋愛ゲームで攻略対象の男性キャラと公園デートを繰り返すのを側で見ていたなぁ。

「あんたは、見る目があるね。他の(男性キャラ)は十把一絡げだよ。」しみじみ口にした祖母の姿が思い出される。


試しに母に恋愛ゲームをやらせてみたところ、硬派な騎士タイプの好青年を攻略対象に選んだが、先方に何度かデートを断られると憤慨し、自分に貢いでくれる、線の細い吟遊詩人タイプの少年に鞍替えしていた。

貢がれ系な母の、リアルな恋愛模様がダダ漏れてくる。


話は戻って、ツムツムだ。

私はアクション系のゲームが非常に苦手なのだが、先日、スターウォーズの曲つきツムが出た際にガチャ課金に荒ぶり、延々とスターウォーズのオープニングを聴きながら、やりこんでしまった。(実は私はスターウォーズ好き)

その時、母のiPadにもツムツムをダウンロードしたのを、母が密かに遊んでいたらしい。

らしいどころか、朝、隣の部屋で寝ている母の様子を伺うと、布団の上に正座して、ツムツムをやっているのだ。ほぼ毎日。

今月末までの期間限定でガチャにダッフィーシリーズのツムがラインナップされているため、「可愛いー!」と興奮し、暇さえあればツムツム。

あつ森の時と同じように、コツコツとゲームを進め、気づけば、ガチャ用のコインが溜まっている。

すごいよ、母さん、その生真面目さ。ゲームって、本当に性格出るんだよね。


明日、ダッフィーのツムがガチャで確率アップされるので、母が夕飯を食べている間、代わりにゲームをやっていた私に

「なんか、夏休みの宿題やってもらってる小学生みたいだねー」

母さんが、呑気に幸せそうでよかったよ。


どうか明日、母が無事にダッフィーのツムを手に出来ますように。

皆さん一緒に、祈っていて欲しい。




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