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おすそわけ日記 203「ぼうっとしたことの賜物」

私は一日に一つのことが出来たら御の字だと思っている。一日一善ならぬ、一日一行。生来の怠け者なので、自分に期待していない。カッコよく言えば、己を知っている。

今日は、昼ごはんに母が作ってくれた二色やきそば(注:ウスターソース味とオイスターソース味)を食べながら、キャベツの甘みをしみじみ感じられたので、もうそれだけで一行を成し遂げた感あり。食後、母に「買い物一緒に行く?」と聞かれたが「明日、買い物行くんで、体力温存します」と答えて、家に残る。

一人の時間は、主に、ぼうっとしている。私には、ぼうっとしている時間が本当に必要で、それを母に訴えたら「もう十分にぼうっとしています」と言われた。そういえば、新入社員の頃、残業中に「ちょっと、ぼうっとしていいですか?」と先輩に聞いて、部署全員の驚きの視線が私に集まったことを思い出す。

ぼうっとしている時は、大抵、空を見ている。昼も夜も。空の色が綺麗だなぁ、雲の動きが速いなぁ。そんな風に具体的に感じている時もあるけれど、本当のところ、私と云う存在そのものでぼうっとしているとしか言いようがない。

目の端に洗濯物が映って、しばらく見守ってみる。風で飛ぶ心配をしているわけではない。ただ何となく、動きを見ていようかなぁ位の心持ち。そのうち、私も動きたくなって、柔軟体操を始める。身体、硬いなぁ。でも、気持ちいいなぁ。

ぼうっとしていると、不思議とやる気が出る。これを書いているのも、ぼうっとしたことの賜物だし。気づくと、一日一行どころか、色々しちゃっていて驚く。

買い物から帰ってきた母が「今日はいくらの醤油漬けがお買い得だったので、買って来ました!」と得意気で。これも、ぼうっとしたことの賜物だろうか。


【今日の一枚】レッグウォーマーが風に煽られているのを写真に撮ろうとして、寝っ転がってスマホをしばらく構えていました。寝っ転がった理由はアオリの構図にしたかったからですが、この横長比率だと、あんまり意味はなかったなぁと少し寂しいです。

【#つづく日々に】のタグをつけて、日常で心ときめいたことを投稿中。日常のよろこびをみんなでシェアしあって、笑顔が増えたら嬉しいです。

毎日、書く歓びを感じていたい、書き続ける自分を信じていたいと願っています。