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おすそわけ日記 200「どんな生き方でも」

先週、54歳の誕生日を穏やかに迎えた。

朝から身体を動かして

ちょっと豪華なお昼ご飯を作って

そのに、母が誕生日ケーキを取りに行ってくれた。


午後からお祝い。

カメラを手に、何度も「ハッピーバースデー」と歌う母に

私は、まだ早いよと言う。

ケーキの蝋燭を吹き消すタイミングじゃないと。

いっぱい撮って貰った写真は変な顔ばかりで

横に飾った薔薇の方に母の気が行っているのがわかる。

もう、お母さんはほんとに、お花が好きなんだから。


ちょっと焼き過ぎたローストビーフと美味しいケーキを食べてから

さぁ、プレゼントの出番ですよと、私は両手を差し出す。

欲しかったナタリー・レテのベッドセット。

ベージュピンクに森の動物さん柄で

眠るのがもっと幸せになりそう。


「あかねさんへ」と書かれた封筒を開けたら

私の大好きなミッキーマウスと仲間たちがカードから飛び出して来た。

母が綴ってくれたメッセージに


「あなたは、これから好きなように生きてください!

どんな生き方でも、私の大好きな大切な娘です。」


もう本当に、こんなにも心強い言葉があるだろうか。

私が一番欲しかった、愛と許しが、ここにある。

ぼろぼろと涙が止まらない。

生まれてきてよかったんだ。


子供の頃から、私が母を守らなくちゃと思っていた。

それが、私の存在を許される理由だと。

年を重ね、沢山の経験を通して

私は私自身で居ていいのだとわかったけれど。

やりたいこともやり尽くして

これから、私はどうしたいのだろうと

わからない侭に、手探りで日々を過ごしていた。


そんな時に、母の言葉が

私を全てのくびきから解き放ってくれた。


もし、私が私を許せない日があっても

私を許してくれている人がいるのだと。


もし、私が愛に生きられない日があっても

私を愛してくれる人がいるのだと。


そして、その人が私の最愛の人であることを

私は生涯、覚えていよう。


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【あとがき】おかげさまで、おすそわけ日記も200回を迎えました。いつもおつきあいくださる皆様、本当にありがとうございます。

30代で日記を読んでいただく機会を得てから「誰か一人の方でも読んでくだされば」と、変わらず想って書いています。これからもどうぞよろしくお願い致します。

母から貰ったカードに印刷されていた言葉、”Wishing you best of the best Happiness”の願いと共に。

【今日の一枚】これでもかと誕生日を主張してみました。

【#つづく日々に】のタグをつけて、日常で心ときめいたことを投稿中。日常のよろこびをみんなでシェアしあって、笑顔が増えたら嬉しいです。

毎日、書く歓びを感じていたい、書き続ける自分を信じていたいと願っています。