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論文の要約

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#人類学

浜田明範「存在論的転回とエスノグラフィー~具体的なものの喚起力について~」

浜田明範
「存在論的転回とエスノグラフィー~具体的なものの喚起力について~」
立命館生存学研究

本稿は、人類学における参賀と観察、交流と記録をしていく「エスノグフィー」と呼ばれる研究手法について、主に「存在論的転換」と呼ばれる動向のなかでどのような意味を持ちうるのかを考察したものである。

 1.存在論的展開の広がり

人類学の存在論的転回の動向は2010年代といわれている。その火付け役となった

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【要約とメモ】渡辺文「芸術人類学のために」『人文学報』第97号(2008年8月)

1 はじめに
2 芸術論の変遷
3 芸術人類学の展開
 3-1 文化相対主義
3-2 本質主義
3-3 機能主義
3-4 マテリアルカルチャー論
4 考察
 4-1 芸術人類学批評
 4-2 芸術人類学の展望
5 おわりに

(1)要約

本稿は、「芸術」の議論が人類学にとてどのような点において正面から論じ難い領域であり続けたかを理解し、今「芸術人類学」を低所するための基盤を作る

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