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k. akane
2024年1月2日 20:31
【要約】著者は、アンリマティスの装飾性について考察するものである。この考察では、マティス絵画における装飾性を分析し、その特徴を時代における芸術の議論等と検討しながら、マティスにおける装飾性とはどんなものなのかを明らかにする。これまでのマティス論では、マティスにおける装飾性は絵画に装飾文様を導入するもので合った。しかし、筆者はこのような装飾文様を導入するにも関わらず、絵画において暴力的に構図
2023年5月17日 18:47
(1)要約本論の目的は、全体像を把握することが困難な伊藤誠の彫刻を、その彫刻の形態と表面の剥離の問題から論じることでその困難さを明らかにすることである。伊藤誠自身の彫刻を「一見何がなんだかわからない物」を目的としている。しかし、その目的は新しい造形を作り出すことではなく、鑑賞者の視線の変化によって得れる造形の特徴である。このような作品は、伊藤の作品においてメッシュを使った彫刻作品に現れる。そ
2023年5月18日 16:49
(1)要約本稿では、19世紀の建築家ゴーフリット・ゼンパー(1803-1879)の素材概念についての考察を行なっている。ゼンパーの建築思想において、素材は非常に重要な要素として位置を占めていている。例えば、「目的に応じた素材と技術」によってできる建築や芸術が彼にとって理想のものとしているのだ。このゼンパーの素材を重要視する視点は、美術史家アロイス・リーグルらによって「唯物論的」であると言われ
2023年6月1日 16:00
(1)要約本論は、アメリカのモダニズム絵画を唱えたとして有名なC.グリーンバーグの工芸に対する批判的な態度を、特に<絵画における装飾性>の観点から明らかにしている。まず本論では、グーリーンバーグのミニマリズム彫刻に対する批評的な態度を例にだす。彼は、ミリマリズム彫刻をグッドデザインと揶揄し、徹底した職人技に見られるような表面仕上げ(=オブジェクト)を非芸術であるという主張に着目している。また