【本2】ティール組織

この本はすごく厚くて字が小さいという、読書が好きな私でも読むのをためらってしまう見た目の本です。

でも読み始めるとスイスイ読めちゃう!
でも厚いので時間がかかります。。

「ティール組織」とは、「進化型組織」のことです。
全く新しいマネジメントを行なっている組織を指しています。

それは相互信頼による統制。
お互いを見習う習慣、自分の内なる声に耳をかたむける。

自分の力を存分に発揮していく、いっしょに働く仲間の力を存分に引き出していく。

階層ばかりが増え、責任を押し付け合うような名前だけの役職なんて無くなり、信頼するチームで一人一人が責任を持って仕事をする。

私の中ではとても理想的な組織です。

☆本の内容☆
ティールでは、意思決定の基準が外的なものから内的なものへと移行する。
自分の内面に照らして正しいかどうか、つまり
「私は自分に正直になっているか」
「自分がなりたいと思っている理想の人物は同じように考えるだろうか」
「私はこの世界の役に立っているか」

を重視する。

内面の正しさを求める旅をつづけると、自分が何者で、人生の目的は何か、という内省にかりたてられる。
人生の究極の目的は、成功したり愛されたりすることではなく、自分自身の本当の姿を表現し、本当に自分らしい自分になるまで生き、生まれながらに持っている才能や使命感を尊重し、人類やこの世界の役に立つこと。

権力をトップに集め、同じ組織に働く仲間を「権力者」と「それ以外」に分けるような組織は問題を抱えて病んでいく。
組織内の権力を戦って勝ち取るために、人間性の影の部分が浮き彫りになってくる。
社内全体にモチベーションの欠如が広がっているのは、権力の不平等な分配によって生まれる破壊的な副作用の一つである。

信頼し合える同僚と小さなチームを組んで自分たちが必要と感じる経営資源と権限をすべて持てると、驚くべきことが起こる。

上からの統制なしで、人々に何でもかんでも特にお金がらみのことを決めさせるのは危険で愚かなことだと思われるが、実際は自主経営による判断の方が優れているため、リスクが高いことはなく、むしろ低い。

☆幸福感なくして成果はありえない。
  ⇨  幸せになるには、やる気を出す必要がある。
       やる気を出すには責任感を持つ必要がある。
       責任感を持つには、どのように働くかを自由意志できめなければならない。
☆価値は現場で作り出されている。
   ⇨  価値を創意工夫して作り出しているのは現場の作業員。
         本社スタッフができるのはせいぜい支援業務。

ほとんどの職場では有益な情報はまず重要な人々に伝わり、そこから重要でない人々に少しずつ流れ落ちていく。 知らせる範囲を広げなければならないときには、組織になるべく不都合にならないよう、注意深くゆっくりと開示する。
ここでの前提は「従業員は信用できない」「従業員が知りすぎてしまうと抜け駆けを図ろうとするかもしれない」という思い込み。

この情報の流れ方の出発点は不信感。結局それは下の階層にいる人々に伝染して逆の形になり、経営陣に対して不信を抱くようになる。

組織が定める「ミッション・ステートメント」が空疎に響くのは、自社の存在目的よりも「勝利」を重視しているから。
人々がミッション・ステートメントを素直に受け入れないのは、それが行動や意思決定を左右するほどの力を持ってないから。
組織としての目的に意思決定を左右するほどの力がないのであれば、その役割を果たすのは何か。
それは組織の自己防衛本能、つまり“恐れ”だ。
生き残るための唯一の方法は、あらゆる機会をとらえて利益を増やし、競争相手を犠牲にして市場シェアを拡大することなのだ。
ティール組織にはもはや生き残りへの執着はない。本当に重要なのは自社の存在目的であるからだ。

自分の使命に従うと、人生が適切なタイミングで正しい機会をもたらしてくれる。
企業が自社の存在目的を明確にしていると、外の世界から会社のドアをノックしてチャンスを運んでくる。

セルフマネジメントで働く人々が自由を悪用しないのは、自分の仕事と組織の存在目的にかきたてられる内発的モチベーションがあるから。
仕事と組織に対する社員の思い入れを高めようとする際、整っていなければならない条件がある。それは、セルフマネジメントを導入したいリーダーが信頼されていなければならないという点だ。
リーダーを信頼していない労働者に対してセルフマネジメント方式を上から押し付けると、彼らは自由を享受するが責任を取ることは拒絶し、会社は倒産の方向に向かう。


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