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中小企業とIT化

フォーバルの赤羽です。

 先日、我が家にも特別定額給付金の申込書が届きました。一律10万円の給付金ですが、我が家は4人家族なので40万円です。多くの人がそうだと思いますが、我が家も「どうせタダで貰ったお金、消費に回して世の中に還元しよう」ということになりました。我が家の息子が高校3年生で野球部です。今年の全国高等学校野球選手権大会は新型コロナの影響で中止になってしまいましたが、代替大会が東京でも開催されるそうです。ただでさえ球児の大学入試における勉強時間は限られているので、それを補うために予備校の学習カリキュラムの申し込みをしました。これが25万円でした。「あと15万円、なにに使おうか」と思っていた矢先、この息子が「オンライン授業をスマホで受講するのは疲れる、大学まで待てないのでノートPCを買ってくれ」と言ってきました。理由が理由だけにしょうがないと思い、しぶしぶ量販店に同行しました。息子の欲しいスペックの価格はちょうど15万円!これにより我が家の40万円は、あっという間に無くなりました。日本のGDPは500兆強ですが、その約6割は家計内消費なので、ここを刺激するのはカンフル剤としてはとても有効です。しかし親の立場としては、それがすべて子供の消費にあてがわれるのですから、、、ため息が出るばかりです。
 

コロナ禍における3ヶ月に及ぶ「巣ごもり消費」の結果、家計消費の動向が変化してきています。食料品や日用雑貨品などの最寄品はもとより、DIY用品や家電用品など、家の中を中心とした消費です。また、それらの購入手段も実店舗からオンラインに変わってきています。教育、医療、娯楽など、今やあらゆるものがオンライン消費されてきています。今後もこの流れは加速していくと予想されます。
 

食料や雑貨など、消費量が一定以上伸びないものに比べ、高齢化社会が進む中での医療関連費、子ども一人あたりの教育費など、医療、教育分野は今後の成長産業と位置づけられています。そして最も成長している分野はオンライン消費など、産業の足場となるIT産業です。GAFAなど、このコロナ禍でも成長の勢いが止まらないのを見て分かる通り、すでに我々の生活はITなくして成り立ちません。皆さんもついついAmazonや楽天をポチッとやってしまいますよね。ITに関して言えば、家計に締める割合は今後も増大していくと思われます。今回の我が家の消費の内訳も、子どもの予備校代は“教育”、ノートPC代は“IT”というように、もののみごとにこの三分野に消費を振り分けていました(笑)
 

個人の生活には着々とIT化が浸透していますが、企業のIT化はどうでしょうか。大企業のIT化はだいぶ進んでいますが、反面中小企業はまだまだのようです。昨年当社で中小企業向けのアンケートを取ったところ、驚きの結果が出ました。メールやインターネットは活用されていますが、ホームページ未開設が20%、情報の一元管理に必要なサーバー未導入が30%、グループウェア未導入に至っては60%強、という結果が出たのです。グループウェアなどはテレワークなどの働き方改革にはなくてはならないツールなのにです。

ITアンケート

コロナを経験して、企業は新常態(ニューノーマル)でのビジネスモデルを求められます。IT導入が進んでいなければ、結局元に戻ってしまい、古いビジネスモデルゆえに周りから取り残されてしまいます。企業の99.7%は中小企業です。ここがサプライチェーンを形成している訳で、中小企業のIT化停滞が起こると、そこがボトルネックとなって産業競争力が失われてしまいます。
 

我々はこのコロナ禍の教訓を活かしてビジネスの仕方をチェンジしていかなければなりません。今まで非効率だった商慣習は、今だから変えられるのです。これからも大企業と個人は急速にIT化していきます。中小企業もITリテラシーを高め、日本全体の競争力を高める時期に来ていると思います。

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