コーチングで意識してきたこと
私がコーチングで意識し続けてきたことを一言で言うと、クライアントの意識の「ベクトル」になります。
ベクトル・・数学で習ったことがあるなぁ・・・と思った方もいるでしょう。
改めて、辞書で調べてみると、「ベクトルとは大きさと向きを持つ量」と書いてありました。
要は、どれぐらい大きな力があるのか、そして、その力がどの方向に向いているのかということです。
ベクトルは矢印でよく表されます。
これを私たち人間に当てはめると、大きさというのは、
物事に取り組むときの熱量、情熱の強さ、
物事に取り組むときの時間の長さ、持続時間。
この二つを掛け合わせたものになります。
そして、矢印の向きというのは、どんな目標や物事に興味関心が向いているのかを指します。
コーチングセッションの場では、クライアントが目標や興味関心があることについて話しているときに、このベクトルを意識し始めます。
ではなぜ、ベクトルをセッションで意識するのかというと、クライアントが本当に目指したいところに行くために、彼らがその時々で発揮するベクトル、すなわち情熱の強さや持続時間を見極めて、コーチがセッションでの関わりを変えていくためです。
例えば、ある目標に対して、短期集中でに情熱を傾けるが、長続きしないという場合は、太くて短い矢印がある。
逆に、熱い情熱で一気にやり抜くのでは無いが、きちっと計画を立てて少しずつ取り組んでいるとしたら、小さくて細い矢印が長く続いている。
こんなふうに、目には見えない情熱を矢印(ベクトル)でイメージしています。
もちろん、ベクトルに良い悪いはありません。
そして1人の人間の中にも、複数のベクトルが存在します。
太く短い矢印
細く長い矢印
細く短い矢印
太く長い矢印
色んな長さや太さがあり、矢印の向きも異なっています。
長さと太さがそれぞれ異なる複数のベクトルを持ちながら生きているのが、私たち人間だと思います。
ベクトルが太いけれども短そうであれば、一気通貫でやり抜くことをコーチ側も意識する。
逆に、ベクトルは細いけれども息長く続きそうであれば、コツコツと継続できるようにサポートする。
クライアントから表れているベクトルを意識することで、目標達成に向かうサポートがしやすくなるでしょう。