これまで様々に紹介してきた、新居浜・西条の方々の記憶に残る音たち。それらの「音」に影響を受けて「自分でも演奏活動をしたい!」と思い立ち、エレキやフォークのギターを手にした若者も、歴代(もちろん今でも)たくさんいました。
今回は歴代バンドマンたちを支えてきた、新居浜・西条の‘縁の下の力持ち’を紹介します。
●新居浜・昭和通りにあった『大阪屋』
昭和時代には、現在よりもさらに活気のあった新居浜の目抜き通り「昭和通り」。レコード店も併設していたという『大阪屋』は、いまのマルナカ若水店の辺りにあったそうです。新居浜の若者はもちろん、西条からも自転車で駆けつける高校生がいた、名物店でした。
●大好きなオレンジの外観でいまも 西条の『zoofamily』
かつては西条市の中心商店街の中に店を構え、その後は交通の便も考えて本町あたりに移転、そして現在では市街地から少し離れた石鎚山系のふもとにスタジオを構える『zoofamily』。西条を拠点に、演奏活動を志す数々の若者たちを支えた縁の下の力持ちです。
かつてはご自身もプロのミュージシャンを目指し、若くして「zoofamily」を立ち上げて以来、経営を支えるご主人は「自分の間違った考えだと思うんですけど」と謙遜した上で、こう語ります。
この後紹介する「Jeandore」の立ち上げにも中心的に関わったご主人。子どもたちにギターレッスンをするなど、いまも‘縁の下の力持ち’です。
●畳で防音していたあの頃を経て 『新居浜Jeandore』
現在は、かつて洋画に強い映画館として新居浜、西条で広く知られていた「新宝館」を改装して、新居浜・登道南商店街の一角で営業を続けるライブハウス「新居浜Jeandore」。もともとは西条の商店街の中にある同名のブティックビルの1フロアで営業をしていたものが、新居浜に移転して今に至っています。代表の方は、立ち上げ当初をこう回顧します。
限られたスペースと、限られた資金。そして当時、日中は別の仕事をしながらライブハウスの経営も行っていたという、多忙を極めた日々。ターニングポイントになったのは、東日本大震災でした。
震災を機にいまの場所に移転した今も、新居浜高専の学生など、若者が多く出入りする「新居浜Jeandore」。新居浜の音楽シーンを、こう語ります。