あかがねミュージアム はみだし’第3’展示室

新居浜市「あかがねミュージアム」の企画展で、会場での展示には収まりきらなかった事柄を紹介しています。 【会期中!】 2024.11-2025.2月「試行錯誤の青春展」 【これまで】 2022.1-3月「マッチのあった青春時代」・ 2023.7-9月「あの日の音の記憶展」

あかがねミュージアム はみだし’第3’展示室

新居浜市「あかがねミュージアム」の企画展で、会場での展示には収まりきらなかった事柄を紹介しています。 【会期中!】 2024.11-2025.2月「試行錯誤の青春展」 【これまで】 2022.1-3月「マッチのあった青春時代」・ 2023.7-9月「あの日の音の記憶展」

マガジン

  • 試行錯誤の青春展 新居浜でがんばる未来のエンジニアたち

    2024年11月16日(土)から2025年2月2日(日)を会期として、あかがねミュージアム1F「新居浜ギャラリー」で実施予定の企画展の内容を紹介します。 工業都市・新居浜で「モノづくり」に青春を燃やす学生たちの姿を、現役学生やOB学生、指導教員などの声と共に紹介します。 取り上げるのは、新居浜工業高等専門学校(新居浜高専)で「鳥人間コンテスト」「超小型衛星KOSENプロジェクト」「高専ロボコン」「Hondaエコマイレッジチャレンジ」に挑戦している学生たちの姿です。 展示会場では記事の抜粋を、noteでは記事の全文を紹介します。 ※各記事は、2024年11月16日午前に公開予定です。

  • あの日の音の記憶展 音でふりかえる新居浜・西条の街かど

    2023年7月15日から9月3日までの会期で実施した、新居浜市総合文化施設「あかがねミュージアム」の企画展で紹介したエピソードの全文です。展示会場では、これらのエピソードの抜粋版と共に、懐かしのSP・LPレコードや昭和のオーディオ機器などを展示しました。

  • マッチのあった青春時代 私たちの思い出展

    2022年1月15日から3月6日にかけて、新居浜市総合文化施設「あかがねミュージアム」で実施した企画展「マッチのあった青春時代-私たちの思い出展」のエピソード記事全文です。展示会場では、それぞれのエピソードの抜粋を、新居浜市近辺の喫茶店などのマッチ約500個と共に、展示しました。

最近の記事

「あ、これ授業で聞いたやつだ。」 ―「KOSEN-2」で変わった景色。

窪田さんのエピソード前半はコチラです。  超小型衛星「KOSEN-2」に関わる学生としては、他の高専も含め「最古参では」と自負する、新居浜高専・専攻科1年生の窪田さん。  軌道投入が叶わなかった「KOSEN-2」の再挑戦プロジェクトである「KOSEN-2R」、さらにそれらの後続機としてプロジェクトが立ち上がった「KOSEN-3」という2つのプロジェクトにも引き続き参加しながら、自身の確かな成長を感じています。  「KOSEN-2」を一緒に開発していた研究室の同級生メンバー

    • しんどいのと楽しいのと、半々でしたね。 -窪田さんの、「KOSEN-2」開発の日々。

       自身がプログラミングした「KOSEN-2」の補助的な基板について、こう熱を込めて語るのは、今回のエピソードの主人公、新居浜高専・専攻科1年生の窪田さん。専攻科に進学する前の高専3年次から「KOSEN-2」に関わっていました。  もともと宇宙分野に興味があり、それも天体などへの興味ではなくロケットや人工衛星など宇宙工学に興味があったという窪田さん。プログラミングには、元々心得がありました。  実際に「KOSEN-2」で担当したのは、衛星の運航を制御するメインコンピューター

      • 「つぎは宇宙でね。」 -「KOSEN-2」が、届かなかった日。

         もうすぐ始まるライブ配信の画面には、「革新的衛星技術実証3号機 イプシロンロケット6号機 打上げLIVE中継 打上げ時刻 9時50分43秒」と表示されている。  ほどなくして、ライブ配信が始まる。イプシロンロケットの歴史が、様々な関係者の証言と共に紹介されていく。  やがて、打ち上げまでのカウントダウンが0になり、轟音と白煙とともに、ロケットが宇宙を目指して飛んでいく。  そして打上げから約10分後。ライブ配信を進行していた司会者が、打上げの「中止」とライブ配信の終了を告げ

        • 「高専スペース連携」の夢をのせて -超小型衛星「KOSEN-1」前史

           「KOSEN-1」は、高知高専の今井一雅教授(当時)をプロジェクトマネージャーとして、高知・群馬・徳山・岐阜・香川・米子・新居浜・明石・鹿児島・苫小牧という全国10校の高専が参画して開発・打ち上げを行った、超小型の人工衛星です。  超小型ってどれくらい?と思うかもしれません。たとえば、気象観測衛星として地球を周回している「ひまわり8号」や「ひまわり9号」の、太陽電池パネルを含まない本体のサイズは、だいたい【2.2m×2.1m×2.9m】。軽四自動車1台分よりちょっと幅が広い

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        • 試行錯誤の青春展 新居浜でがんばる未来のエンジニアたち
          29本
        • あの日の音の記憶展 音でふりかえる新居浜・西条の街かど
          27本
        • マッチのあった青春時代 私たちの思い出展
          31本

        記事

          「学生が、どんどんのめり込んでくれた」 -「KOSEN-1」開発を支えた教員たち

           2018年12月にプロジェクトが採択され、2021年の打ち上げに向けて本格的な開発がスタートした超小型衛星「KOSEN-1」。高知高専を中心に、新居浜高専を含めた全国10校の高専が、役割分担しながら開発を進めた衛星でした。新居浜高専での開発を主導した一人が、2020年に新居浜高専・電気情報工学科に着任した今井雅文さんでした。  アイオワ大学の研究員だった当時から、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機「Juno(ジュノー)」プロジェクトに参加するなど、木星研究の分野で

          「学生が、どんどんのめり込んでくれた」 -「KOSEN-1」開発を支えた教員たち

          「現場にこそ現実があるので」 -日本最高峰のサーキットで戦う、顧問教員の思い

           こう語るのは、「鳥人間航空研究部」顧問の機械工学科教授・松田雄二先生。大会の性質上、毎年安定して出場することが難しい「鳥人間コンテスト」挑戦を補完する形で、機械工科学科のプロジェクトとして挑戦を始めたのが「エコラン」、「Hondaエコマイレッジチャレンジ」出場でした。  新居浜高専の「エコラン」では毎年、鈴鹿サーキットで行われる「鈴鹿大会」と、モビリティリゾートもてぎ(旧・ツインリンクもてぎ)で開催される「全国大会」に参加しています。「鈴鹿」も「もてぎ」も、F1やスーパー

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          ロボコン部員たちの青春① コロナ禍を乗り越えて、ふたたび動き出した「ロボットエンジニア」たち

           新居浜高専の「ロボット研究部」に入部した当時と現在を比べてこのような印象を語るのは、今年の「ロボ研」を主導する3名。  1人目は、今年開催された「高専ロボコン2024」で、主に上級生が主導する形となった「Aチーム」のロボットの設計を担当した、専攻科1年の脇麟太朗さん。専攻科生ということで大会には出場できませんが、快活な雰囲気でチームをまとめるブレーンです。  2人目は、同じく「Aチーム」で、ロボットの部品などの配線や結線をリードした、電気情報工学科5年生・沖野千畝さん。落ち

          ロボコン部員たちの青春① コロナ禍を乗り越えて、ふたたび動き出した「ロボットエンジニア」たち

          ロボコン部員たちの青春② 「やばいな、と思いましたね。ほんとにヤバイな、と。」 ー2024年の高専ロボコン 難しかった「ロボたちの帰還」

          その①の続きです。  「高専ロボコン」は、毎年4月中旬に大会の課題が発表され、ロボット開発が本格的にスタートします。2024年のルール発表は4月17日。発表された課題は、例年になく難しいものでした。  「高専ロボコン」の2024年大会の課題についてこのように印象を語るのは、顧問である松友先生。  今年の大会テーマは、惑星のかけらを地球に持ち帰ることに成功した小惑星探査機「はやぶさ2」などを意識した「ロボたちの帰還」。  具体的なルールは、ロボットを目標地点に飛ばすための【

          ロボコン部員たちの青春② 「やばいな、と思いましたね。ほんとにヤバイな、と。」 ー2024年の高専ロボコン 難しかった「ロボたちの帰還」

          ロボコン部員たちの青春③ 「僕は本番まで、勝てると思ってた。」ー高専ロボコン四国地区大会の話

          その②の続きです。 と話すのは、Aチームの設計を主導した、脇さん。 と話すのは、Aチーム、Bチーム双方のロボット制御プログラム作成を主導した、守屋さん。  今年の「ロボ研」を主導した彼らの感触では、「今年は、全国に行けるかもしれない。」という予感がありました。  雲行きが怪しくなってきたのは、本番前日の9月28日。出場ロボットと出場メンバーが、四国地区大会の会場である香川高専高松キャンパスに到着した後のことでした。  本番前日の、想定外のサイズオーバー。しかしこれは、

          ロボコン部員たちの青春③ 「僕は本番まで、勝てると思ってた。」ー高専ロボコン四国地区大会の話

          ロボコン部員たちの青春④ 仲間と、灰のように燃え尽きて。 ―後輩に託す全国への夢

          その③の続きです。  5年間の「ロボ研」での活動を、充実感を湛えて語る、専攻科1年の脇さんと、5年生の守屋さん、沖野さん。2023年は準優勝ながら全国への切符を逃した雪辱を期して、一緒に典型的な‘ゲン担ぎ’をした3人です。  こんなやり取りに象徴されるような、「賑やかなロボ研」の雰囲気を作った張本人とも言える3人の‘全国’への夢はしかし、達成されることはありませんでした。  四国大会から2週間ほど経って行ったインタビューに、「ロボ研」のロゴの入った作業着を着て現れた沖野さ

          ロボコン部員たちの青春④ 仲間と、灰のように燃え尽きて。 ―後輩に託す全国への夢

          「寝るのは、明日できますから。」  ドキュメント120分 2024年9月27日(金)、新居浜高専体育館。

           9月29日の「ロボコン2024四国地区大会」を直前に控えた9月27日(金)。新居浜高専敷地内の体育館では、19時から21時の予定で、四国地区大会に向けた最後の練習が行われていた。 19時少し前  19時少し前に高専に到着すると、辺りはもう真っ暗。グラウンドで練習をしていたと思しき運動部の学生たちが、「何時の電車に乗るか」という話をしながら、足早に帰路についている。機械工学科棟の前には「高専ロボコン2024四国地区大会」と開催日を同じくする「海上自転車競走」出場を控える鳥

          「寝るのは、明日できますから。」  ドキュメント120分 2024年9月27日(金)、新居浜高専体育館。

          バカなことを真面目に、技術的にやっちゃうというのがおもしろいんでしょうね。 -顧問教員が語る、「高専ロボコン」の真髄。

           『高専ロボコン2024ルールブック』巻頭言の、結びの一文です。  「見る人をあっと言わせるアイデア」。単なる得点競争の競技会ではなく、アイデアを競う大会として長く運営されてきた「高専ロボコン」の魅力を、端的に表しているのではないでしょうか。  「高専ロボコン」は、アイデア勝負である。このことは、実際の出場者である新居浜高専の面々にも、強く意識されています。  このように語るのは、2005年の新居浜高専着任以来、ロボット研究部の顧問を務める電子制御工学科の松友真哉准教授。

          バカなことを真面目に、技術的にやっちゃうというのがおもしろいんでしょうね。 -顧問教員が語る、「高専ロボコン」の真髄。

          「3Dプリンタの音が心地いいんだ、とか意味の分からないことを言いながら、寝てますね。」 -「ロボ研」を見守る教員たち

           新居浜高専から毎年「高専ロボコン」に出場している「ロボット研究部」には、3名の顧問教員がいます。  中でも、学生との接点が一番多いのが、電子制御工学科の松友真哉准教授。2005年の新居浜高専着任以来、高専ロボコンとの付き合いはまもなく20年となります。  顧問教員として積極的にロボット製作を指導・助言をすべきか。学生の自主性に任せるべきか。「今でも分かんない」と語る松友先生は悩みながらも、最近は後者の「見守り」スタンスを取ることが多いようです。  他のところで紹介した通

          「3Dプリンタの音が心地いいんだ、とか意味の分からないことを言いながら、寝てますね。」 -「ロボ研」を見守る教員たち

          映画『ロボコン』の思い出① 無敵のチームに大金星!は銀幕でも

           新居浜高専ロボット研究部、通称「ロボ研」で現在顧問を務めている松友真哉先生たちの前任として「ロボ研」を率いたこともある、機械工学科の松田雄二先生。  当時の記憶として今も鮮明に残るのは、当時「常勝軍団」だったあるチームに勝利し、高専ロボコン2002全国大会への出場権を得たロボット「燧のダイバー」のことです。  松田先生が、箱を高く積む競争だった2002年大会をこのように振り返る中に登場する「詫間」というのは、現在の香川高専詫間キャンパス。高松高専と統合して香川高専となる以

          映画『ロボコン』の思い出① 無敵のチームに大金星!は銀幕でも

          映画『ロボコン』の思い出② 長澤まさみさんも「愉快なペンギン型ロボットに夢中。」

           2003年9月に公開された映画『ロボコン』。撮影当時は中学3年生だったという長澤まさみさんが主演で、「高専ロボコン」大会で奮闘するチームの姿を描いた青春映画です。  ロボットの操縦役を務めた主人公・長澤さんの脇を固めるのは、ちょっと頼りない部長役の伊藤淳史さん、クールな天才設計士役の小栗旬さん、‘不良’的な一面を見せつつも確かな加工技術でチームを支える塚本高史さん、ライバルチームのワンマン部長役の荒川良々さんなど、超豪華キャスト。そんな豪華キャストと共演を果たしたのが、新

          映画『ロボコン』の思い出② 長澤まさみさんも「愉快なペンギン型ロボットに夢中。」

          学生に託す、鳥人間の夢  -指導教官・松田雄二教授の「かっこよく落ちる」青春

           新居浜高専で「鳥人間コンテスト」に毎年挑戦している「鳥人間航空研究部」の顧問を務める機械工学科・松田雄二教授。子どもの頃にテレビで見て、学生の頃には授業で聞いた「鳥人間コンテスト」出場は、1992年の新居浜高専着任以来の夢でした。  自身が顧問を務める部活動として動き出した、新居浜高専の「鳥人間」への挑戦。「ずっと出たかった」という自身と同じ夢を持つ学生は、少ないながら集まり始めました。  メンバーは集まった。東予の産業を活かす、という機体製作のコンセプトも決まった。し

          学生に託す、鳥人間の夢  -指導教官・松田雄二教授の「かっこよく落ちる」青春