日報005 ゆっくり休んでください
外資IT営業の業務日報を書いていく。
こういった言葉をかけられたら、どう思うだろうか。優しい人だな、責任感がある人だなと思うだろうか。どう思うかは勝手だが、言われた相手からは、見限られたと思っていいだろう。これらの言葉は、非常に残酷な言葉である。
役割と品質と期限
自分の仕事を終わらせるためには、自分の役割と任されたタスクの品質、納期を意識する必要がある。これらの1つでも、相手との認識がズレると、自分の仕事を終わらすことはできない。自分1人で完結できる内容であれば、自分との約束事なので問題ない。しかし、ほとんどの場合は、役割と品質と期限を他人と合意しながら、自分の仕事を進めているはずである。
仕事を振る側、振られる側
自分は、仕事を振る側だろうか、振られる側だろうか。そこの立場をまずは把握する必要がある。言い換えると、自分は、仕事の品質や期限を決めることができる立場なのか。それとも、相手に決められた品質と期限を守って、仕事を遂行する立場なのか。「あとはこっちでやっておきます」と言う側と言われる側。どちらが、どちらの立場の人間に発する言葉なのかは言うまでもないだろう。
時間をかけたことを認めて欲しがる無能
以前、このような経験をした。作ってもらいたい資料の内容と期限を伝えて、アウトプットが出てくるのを待っていた。期限から逆算して、だいたいこの時期にドラフトが出てこないと危ないなという感覚がある。その時も期待した時期にはドラフトが出てこずに、催促をした。今週中を期限に資料を顧客に提示する必要があった状態で、金曜日に有給休暇を入れていた彼は、木曜日の夜23時前に、はじめてドラフトを出してきた。当然、顧客に提示できるような品質にはなっておらず、23時過ぎに多方からツッコミ(レビューコメント)が入る結果となった。彼からすると、定時をとっくに過ぎて、以前から予定していた有給を取るために、遅くまで残業をして作成した資料が、ボコボコにされる状況に嫌気がさしたのだろう。「ここまで対応しているのに、このような言われ方をされることが理解できません。もう倒れてしまいそうです。」とチャットに返信が来た。ここで、一言返信をする。
アウトプットで会話する人たち
仕事をする人の中では、2種類の人間がいる。「時間で会話をする人」と「アウトプットで会話をする人」だ。上記の彼は、時間で会話をする人だった。彼にとっては、運が悪かったのだが、その時は、彼以外全員が「アウトプットで会話をする人」だった。深夜であろうが、早朝であろうが、自分のアウトプットが、全員が合意できる品質になるまで手を止めないし、周囲からのコメントに対しては、自分の意思を持って、アウトプットに反映する。(明確な意思を持って、反映しないということも含めて。)
「時間で会話をする人」の特徴として、周囲からのコメントには、コメントで返信する。周囲が求めているのは、コメントではなくアウトプットである。顧客に提示可能なアウトプットにするために、コメントをしているのに、なぜか資料は更新せずに、言い訳を返信してくるのだ。全く求められていない行為だ。
この行為を見た瞬間に、あの残酷な言葉を発してしまうのだ。
「ゆっくり休んでください」
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