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人道的介入 : 正義の武力行使はあるか / 最上敏樹著

( 2017-04-03 Soka Book Waveより)

無罪の人々が命を落とす世界中の残虐な紛争地で、「人道的介入」を求め、戦争を止める理由で、武力行使をすることは国際社会で認められるか。

認められるのならば、無罪で死んでゆく市民らの人権は誰が保障するのか。

本書は、武力行使のもとで人道的介入は果たして認められるかという是非を論じた一冊である。

英国で顕著な国際政治学者アダム・ロバーツや、アメリカで顕著な政治哲学者の「人道的介入」の解釈をひもときながらその論点を分析している。

どんな人道活動家も人権活動家も、完全に戦争や民族紛争を解決することはできない。人道的介入に限界があることも然ることながら、それでも一人の人間の命を守るために国際機関や、一般庶民に求められるものは何か。

大学生の視点で、自らの「平和構築」に対する意義を見直し、問いただす事ができうるだろう。その意味で、是非一度、本書に目を通すことを推奨したい。

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