北海道→静岡へ
富士山は日本一高い山である…
というのは日本在住の小学生なら誰しも知っている事ですが、北海道出身の私はお恥ずかしながら30歳を超えて、初めて生で見たのです。
そもそも、北海道在住にはあるあるかもしれないけれど、道内の観光スポットがありすぎて、旅行で海を越える機会がなくて。飛行機に乗ったのは高校の修学旅行くらいでした。
そして、現・夫である牛飼いさんと付き合ってから連れて行ってもらって、その時初めて見たわけですが…
「大きいねー!!」「日本一の山だねー!!」「周りを1周出来るんだねー!!」「他の山越しにもまだ覗いてくるねー!!」などと、30歳を過ぎたとは思えない程、感嘆符入れまくりの反応をしたのでございます。
その1年後引っ越してくることになるのですが…何せ田舎者の上、元は実家住まいだった為、アパートやマンションといった共同住宅に馴染めずに居ました。
隣近所の生活音、国道からの交通音、救急車や消防車のサイレンの多さ、何もかもにオドオドしていました。不快というより恐怖が強かったです。(実際に夜中のバイクの音で、事故に遭う夢を見て飛び起きた事があります…)
牛飼いさんの牧場により近い、標高高めの場所で一緒に住むことになりましたが、新たな難関。
盆地生まれの私の体には標高という耐性はなく、2週間ほど毎日がリアル「高低差で耳キーン」状態。偏頭痛も出っぱなし、家事もせず寝込む毎日でした。
3ヶ月くらいするとだいぶ体が慣れてきましたが、同居直後から寝込む私にきっと夫もびっくりした事でしょう。
結婚後、新居を考える段になり、牛飼いさんの希望は戸建てであること、趣味のものが広げられる様なゆとりのある庭かベランダ等があること。昼休みに牧場から一度帰って来て家で休めるように、車で片道15分圏内である立地でした。
それに対し私は、隣や向かいの家との充分な距離があること。市内の主要道路は年末年始、GW、お盆などに観光客などで渋滞になるため、そこからひとつふたつ信号を曲がった立地であること。
この信号があるとないとでは大きく、主要道路沿いだとなかなか合流のタイミングが掴めず、なかなか敷地から動けないのを目の当たりにしていたからでした。
となると、自然と地元の方にも「不便でしょー?」と言われるようなエリアになっていきました。
そこは田舎者、慣れっ子でして。車当然な社会で不便さ当たり前で育ってきた私には、なんの問題も……いやぁ、まぁまぁありましたが。
でも、トータルで言えば満足しています。
気候的には雪は年に数回しか降らない(それも1日くらいで解ける)し、夏に気温が40度を超えてくるとかもない。
環境も隣近所がだいぶ遠いので、夜カーテンを閉め忘れてもいいとか、早朝5時でも洗濯機と掃除機をしていいとか、すっぴん&部屋着のまま庭をうろついても誰にも会わないとか。何もかもが気楽です。
なんなら、実家は北海道の中でもまだ住宅地の中なので、開放感は今の方が上になりました。
休みに庭でジンギスカンしてみたり、開墾よろしく牛飼いさんが庭の木を切り倒したり、それを薪にして売ってみたり…
なかなか長閑で、刺激的な生活かな?と思います、我ながら。
とはいえ、私は超インドア派なもので、家から出ない事も多々あるのですけど。
ただひとつ難点があるとすれば…
家の中からは、すっごく首を曲げて窓ガラスにおでこをつけないと、富士山が見えないって事くらいですかね。
富士山が近過ぎると、角度がものを言うんですね。知らなかったです。
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