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長いものには巻かれておけ

「プロレスはガチなのか?」

という話題になったことがある。もうだいぶ前の学生のころだ。話題、というか私が一方的に聞いたのだ。

そして、相手の返答はこんなものだった。

「ガチなのかどうか?ということを語ること自体が間違っている。プロレスはそういう次元のものではない」

彼は、もとよりプロレス好きで通っていた。

従前よりどこの団体の誰がどうで……ということを普段から熱く語っていたと思う。でも申し訳ないけれど、当時興味も何もなかったのでまったく覚えていない。そして、そんなぶしつけな質問をした、そもそものきっかけも良く覚えていない。

おおかたテレビで夜、プロレスがやっていたのを見かけて、「何これ……ヤラセじゃん!」とでも思った純粋な疑問をそのままぶつけたのだと思う。

多分みなさんも一度くらいはそんな疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。だから全国のプロレスファンの人は、ぶしつけな質問をした私を許してほしい(笑

「プロレスはそういう次元ではない」

この、彼の返答が適切だったのかどうかは良くわからない。

もしかしたらプロレスオタクのテンプレ返答なのかもしれないけれど、他のサンプルに当たったことはないから、それもよくわからない。
でも、いまでも覚えているのだから、私の中のどこかの引きだしにキレイにしまわれて、風化されずにここまで残ってきたらしい。

それは多分、私自身も世の中には「そういう次元ではない」意見が沢山ある、と感じているせいではないだろうか。

例えば大型掲示板や、短文SNSで「本名じゃないから誠実ではない」と主張するような物だろうか。

必ずしもそういう側面がないわけではないだろうけど、お門違い感が否めないそれはまさに次元が違うのだ。

世の中にはには「朱に交われば赤くなる」でも「長いものには巻かれろ」でもいいけれど、その場に行ったらその風潮に染まることを推奨する言葉がある。
別に嫌いな場所に染まれとは思わないけれど、次元の違う立場からでは楽しいものでも楽しめない。八百長じゃないか?と思ったらプロレスも大相撲も楽しめるわけがない。

どんな場所でも、その場のルールをまず飲み込んでみること。

そんなことが人生楽しくなるコツではないでしょうか。

「合わない物に無理やり合わせろ」なんてさらさらいう気は無いけれど、それが実際に「合わない」のか「合わない気がする」だけなのか、には大きな違いがあるというものです。

飲み会嫌いとかゆってる心の狭い人間が言うことではありませんが、基本は何事も楽しみたいと思っているんですよ(笑

あとその時の彼にも悪いし、いい加減一度くらいプロレスを見に生行きたいので、「プロレスを見に行くこと」は来年の目標にすることにいたしますね。


#エッセイ #プロレス #朱に交われば #ルール #大相撲

「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)