鉄の拳とプレイステーション
プレイステーションの思い出といえば、『鉄拳』というゲームしかない。
『鉄拳TAG』からはじまって『鉄拳4』『鉄拳5』と『鉄拳6』を少し。
FFのクラウドの出てくるやつとか、バイオハザードとか、他にも多少はゲームをやった気がするけれど、それらは姉の買ったやつだったので、私が主体的に買ってやったのはこの鉄拳シリーズくらいだ。
はまったらそればかりになる性格なので、時期にして4,5年間くらいだろうか。あまりにも不真面目な話だし、そもそも鉄拳に興味がない、という人が多いだろうけれど、結構楽しい時期だったので書いておく。
*
時はさかのぼって高校生。
勉強が嫌いだったので、同じように不真面目なメンツとゲームセンターに集うようになる。その時期に流行っていた筐体に色々手を出すようになった中に『鉄拳TAG』があった。
周りがはまっていたこともあって、自然に鉄拳をやるようになる。しかしこれが周りが強いのなんの。
鉄拳というのはすでに1,2,3が出ていてその後が「TAG」なので実質4作目。そんな中、今作で初めて鉄拳に触る私。ゲームセンターのアーケードコントローラーに触ること自体も初めてだった。
前作以前からやっている友達にはちっともかなわない。そして、そこに甘んじればいいのに、負けん気の強い私は頑張って練習するわけだ。
もちろんアーケードスティックも買うし、攻略本を読み込んで、すべての技のフレーム(どのくらいの速さで発生して、隙がどのくらいできるかという数値)を頭に叩き込む。そしてプレステで夜な夜な安定しない技の練習を繰り返す。もはや遊びではない、あれは完全に「練習」だった。
高校生であればもちろん本分は学業だが、そんなことはそっちのけだ。
そして、そんなことしているうちに浪人したのは、至極当たり前の話だった(笑
*
じゃあ浪人したのでゲームを忘れ、真面目に勉強しだしたかというと、まったくそうではなかった(笑
家では勉強できないからと、名古屋の予備校に朝から向かうものの、実態は予備校の最寄のゲームセンターが開くのをコンビニで待って、開くと同時に誰よりも早く鉄拳をやりだすというていたらく。ある意味真面目か(笑
酷いときはそのまま一日ゲームセンターに居たのだからひどいとしか言いようがない。お父さんお母さんごめんなさい(笑
しかもそこで一緒に鉄拳をやるサラリーマンとかと仲良くなって、その人の家に行ったりもするようになる。
当時鉄拳にはカードがあって、「リングネーム」が表示されるようになっていたから、お互いにリングネームだけは知っている。あとは何も知らない。
そんな見ず知らずのおじさんの家に大挙して押しかけてゲームする浪人生。
今思い返してもひどいな、勉強しろ(笑
*
時期が中途半端だったのと、やっぱり勉強もやらなきゃという足かせもあったのだろう。ささげた時間のわりに鉄拳も大して上手くなかったし、作れたのはこの「ひどい時期の経験」くらい(笑
そんなわけで、練習でプレステでもずっとやっていたけど、どちらかというとアーケードの鉄拳にはまっていたよ、というお話でした。