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とある日からインタビュー【ショートショート】【#107】

A「さて――、前回のインタビューからもう2年くらいになるかしら」
B「そんなになるっけ? まあいろいろ忙しかったから」
A「今日もエメラルドグリーンがキマってるわよ。相変わらずお好きなのね」
B「僕のテーマカラーだから大事にしてるのさ」
A「ふうん。ま、とにかく今のあなたの状態はすごいわよね。飛ぶ鳥をおとす勢いとはこのことね。ものすごい人気じゃない。前回の段階でかなり人気あるな~この人って思ってたけど、今はその何倍も人気よね」
B「悪くない。もっと褒めなさい」
A「ちょっと。これインタビューなんだから、真面目にやってちょうだい」
B「わかったわかった。ほら、なんでも聞いて」
A「……もう。はい、じゃあまずは……前回も聞いたと思うけれど、2年たった今、現在のこの人気をどう感じていますか?」
B「非常にありがたいことだよね。もちろん沢山の人に使ってもらいたいと思って日夜努力してはいるけど、それが実を結ばないことなんていくらでもあるからね」
A「じゃあこの2年を振り返った時に、ここが他の人とは違ったな……ここは、あなただけの強みだって言える部分はどんな部分?」
B「もともと持ってたシンプルで実利的な部分を武器にして、個人だけじゃなくて企業にもアピールできたことかな。それに僕が仲介することで、人を集めて、世間に何かを打ち出す……っていうハブの役割は以前よりも増えたよね。ファン同士の集まりを促進するっていうのも結構うまくいってると思う。……まぁでも、つまりあれだよ。結局は親しみやすかったんだと思うよ(笑)」
A「ざっくり(笑)」
B「とはいえ、人気が出ると大変な部分ももちろんあってね……」
A「はいそこ大事、大事よね!」
B「どんなインタビュアーだよ(笑)」
A「聞ければいいのよ、聞ければ……」
B「ああそうですか……。まあその人が増えればね、今までと同じようにはいかないからさ。古参ファンと新しいファンで軋轢が生まれたりさ。これまでと同じようにやっても、相手の数が数倍だから、どうしたって何分の一とかになっちゃったりね……これは正直、まだ正解が見えない状態かな」
A「ふんふん」
B「まあそれにあまり言いたくはないけれど、多くの人が集まれば、変なファンも増えるからね。僕を金儲けのツールとしか見ていない人も沢山いる。そういう人たちへの対応策なんてのも、どんどん考えていかなきゃいけないわけさ」
A「そういう人はどこにでもいるもんだからね」
B「あくまでも僕っていう存在は中立でいたいっていう思いがあるからね。変にバイアスのかからない、仲介者という立場っていうのかな」
A「野心家なのか、野心家じゃないのかよくわからない信念ね」
B「いや個人的にはとても野心家だと思うよ。まだまだこれからだとも思うし。がんばっていくからいい感じに書いてよ(笑)」
A「わかりました(笑)……また最後になっちゃったけど、お名前お伺いしてよろしいでしょうか?」
B「はい、僕の名前は『note』といいます。至らぬところもまだまだあると思いますが、これからもよろしくお願いいたします」



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前回のインタビューはこちら。


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