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人気商品には気を付けろ【お金コラム③】

銀行や証券会社に行けば、窓に大きな商品のポスターなんかが飾ってあります。そこでちょっと投資に興味があって・・なんて話をすると、その窓に貼ってある商品を進められる可能性が高いでしょう。

今、一番力を入れているからそこに張ってあるのだし、実際ここ最近で一番売れているものだったりする。「今、一番人気ありますよ!」なんて言われるかもしれません。

でも、特に金融商品に関しては、売れているからといって良い商品とは限りません。

まず投資信託のような商品は、いきなり何も知らない人が欲しがることはめったにありません。

でも売りたい人は居ます。

証券会社や銀行の人です。それがお仕事ですからね。そして、株などと違い、特に銀行などで売っている毎月分配金の出るタイプの商品などは、長く持ってもらうことを推奨していることが多いです。

つまり、良いか悪いかすぐには結果はでません

となると結局、営業マンが「売るか、売らないか」によって「売れるか売れないか」が決まるのです。売る人が居るから買う人がいる。ただそれだけの状態で人気商品は出来ているのです。

例えば、食べ物であれば、食べればすぐおいしいか不味いかわかります。

でも、金融商品はそうはいきません。商品によりますが、貯蓄性の高い商品であれば、3年5年先を見ないと真価はわかりません。

その上、金融商品も毎月のように新しい商品が出ます。もちろん商品開発部や企画部が、売れやすい商品を選んで、これはいい!ということで世に出るわけですが、出たばかりの商品など、映画を予告編だけで評価するようなものです。

「人気商品」の危険性がだんだん伝わってきましたでしょうか。

まだあります。

特に証券会社は新しいものに乗りたがるんです。何故かわかりますか?

答えは、新しく売買をしてほしいからです。「今まではなかったけれど、こんな新しくていいものが出てきた」と言えば、興味をそそります。加えて、今持っている商品があまりパフォーマンスが良くないとなれば、そっちを売って、この新しいやつにしませんか?というセールストークもできます。

ちなみにお客さんからすれば、買うときも売るときも手数料的なものは取られます。

つまり、証券会社としては、次々に新しいブームと魅力的な新商品をどんどん出してほしいし、そのたびに「こんないいものが出ましたよ!」といって商いを勧めるわけです。儲かるとか儲からないとかは、その次の段階なのです

一時期、国内で一番の総資産額(5.5兆円以上!)を誇った投資信託「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」なんかも今は見る影ないですね。いや、毎月分配型という形式が限界という話のような気がするのですが。

そんな投資信託の話を次回します。


【お金コラム②】【お金コラム①】はこちら


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