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面白くてカッコよくて泣けるバンド『ピアノゾンビ』【#いまから推しのアーティスト語らせて】

面白いバンドが好きだ。

有名なところで言えば四星球(スーシンチュウ)とか、ヤバTさんとかレキシのおじちゃんとかになるだろうか。歌詞も容姿もしゃべりも面白い。いい大人が本気で馬鹿やっている姿。そこにしびれる憧れる。

そんな私が推したいアーティストがいる。
その名を『ピアノゾンビ』という。

このお手製感溢れるMVを見ればすぐわかる。

始まってすぐ、謎の黒ずくめの男がストレッチをする絵に「ヘッドバンキングの前には必ず公園で準備運動を欠かさない……」とテロップが流れる。そして白スーツに白塗りの男が映り、「ホネヌキマン様の今日の任務は……至るところでヘッドバンキングをすることである」と続く。

「あっこの人たちおもしろバンドだ!」

見た瞬間にわかる。親切設計だ。実際に電車とかでヘッドバンキングをしたり、街中で踊りを踊ったり面白バンドであることは間違いない。

しかし曲タイトルと同時に流れ出すその曲は、単なる面白バンドのそれではない。

しゃがれ声で歌われるそのメロディーは、時にラップのようでもあり、キャッチーであるのに一筋縄ではいかない複雑さを持つ。メロディーだけではなく、曲自体がロックやダンスの要素に加えて、長尺のピアノソロなどもありその百面相っぷりには圧倒されるしかない。

そして「HEY YOU!!」の呼びかけにこたえ、熱狂するフロアが見える。

初めてMVを見た瞬間に恋に落ちた。
私がこのバンドを嫌いなわけが無い。

きっかけは「第368回 アホアホフェスティバル!」に出ていた出演者の曲をYoutubeで探していたときに不意に出てきたのだと思う。

さすがに類は友を呼ぶというべきか、面白いバンドは面白いバンドを知っているようだ。しかしそのバンドが面白いだけじゃなくて曲も素晴らしいなんて、盆と正月が一緒にくるようなものだ。

そうやって出会った『ピアノゾンビ』は、私の期待に違わない、「面白く」「激しく」「泣ける」という走行守揃ったバンドであった。

ライブも沢山行ったし、パーカーも持っている。
ここ数年では、私の中の推し一番手といってもいいだろう。

愛して止まない大好きなバンドなのだ。

公式HPのバンド紹介が、あまりにも的確な上に面白かったのでそのまま引用しよう。

ホネヌキマン[大王] | アキパンマン[ヴォーカル、ギター] | 北松戸マン[ベース] | 中島マン[ギター] | ヘルプマン[ドラム] | 懺悔マン(ZANGEMAN)[Z]2007年 結成。

ピアノ中心なロックバンドをやりたいという事で『ピアノゾンビ』を結成。活動を始めようとしたがいきなり大問題発生。ピアノ担当でメンバーに加わった期待の新人『A君』がリズム感が取れない、音痴、練習しない、おまけに指がちょっと曲がっている。と、完全に音楽向きの方では無かった。会議の結果ピアノ教室へ通ってもらう。が、先生もお手上げ。ピアノ教室を追い出される。

本来なら即刻メンバーチェンジなのだが九州から上京させた手前クビに出来ず担当を『大王』にしてもらい名前は『ホネヌキマン』生まれた時から顔は白いと言い張って貰う。
また、スタッフとして参加していた『K君』がスタッフの仕事が全然出来ずスタッフをクビになる。その後『下僕』として大王にワインを注ぐだけのパートに転職してもらい生まれた時から顔は黒いと言い張って貰う。

結果的にバンド名に『ピアノ』と入っているのにピアニストがほとんどピアノを弾いている時がないという変なバンドになってしまったが音楽業界でゾンビのように粘り強く頑張っている。

実際、今は少しピアノ弾いてますけど、昔は完全に当てフリで「Hey You!!」のソロなんかは今でも弾いていません。

ライブは毎回、平和の象徴こと『ホネヌキマン様』に『下僕』がワインを注ぎ、それをホネヌキマン様が美味しそうに召し上がるのを眺めてから始まります。

そしてライブ中、盛り上がる曲でこちらも毎回出てくるのはなんと「お神輿」。それも毎回お客さんにお神輿を支えてもらい、上にホネヌキマン様が立ち、客席中を行脚してまわる。そして上からあおるあおる。

これで盛り上がらないわけがないのです。

それだけにとどまりません。

ライブの締めは必ず泣ける曲。これも彼らのライブのスタイルです。
盛り上がる曲も、泣ける曲もある。そしてそのどちらも素晴らしいバンドなんて、GLAYとかそういうレベルと同等、と私は勝手に思っています。

人間が泣くには、一度笑わないといけない。
笑うことで警戒心が溶けて、素直になるんだ。
だから泣けるんだ。

という話をラーメンズの小林賢太郎さんがしておりましたが、まさにこのピアノゾンビというバンドも「笑わせてから泣かせる」というのを地でいっている崇高なバンドなのです。

最近、ライブの頻度は高くないのですが、機会があれば一度ライブに足を運んでいただく価値のあるバンドです。

もちろん私の基準ですが、私の心はこれほどまでに魅了されてやまないのですから。あなたも『ピアノゾンビ』を好きになってくれたら、とてもとても嬉しいです。


#音楽 #ライブ #エッセイ #いまから推しのアーティスト語らせて #ピアノゾンビ #バンド

「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)