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5月のGood Design Presentation!

先月から始まった社内で良いデザイン事例を共有する場、Good Design Presentation。今回はデザイナーとディレクターの2名の社員に発表してもらいました。
Photo by Brandi Redd on Unsplash

デザイン事例としてチリにある公共住宅のデザインと、京都の桂離宮のデザインを取り上げてくれました。


1, チリの公共住宅からみるユーザー観察の重要性

1つ目の事例はAlejandro Aravenaというチリ出身の建築家が手がけた公共住宅です。

チリの住宅環境による課題
チリでは、公共住宅でないと入居できないような貧しい家庭があります。
しかし、公共住宅は予算が限られていて、すごく狭くなったり、壁を薄くせざるを得なかったり、入居者も満足ができないような家になってしまうという課題がありました。

ユーザーの観察による課題の分解
入居者の状況を考えて見ると以下のような制約があります。

・家に入居する際にはまとまったお金がかかり、低所得者にはそのお金を得ることが難しい
・ただし、一度入居してしまえば、住居費を抑えられるため、貯金をしていくことができる

課題に対する解決策
上の写真を見てもらえば分かる通り、それぞれの世帯の間に広いスペースが空いています。
これは、予算制限のため家は狭くせざるを得ないけど、長く住んでお金が溜まっていったら、好きなように増築できるようにとスペースを確保しているのです!

参考にしたい考え方

この事例は観察→アイディア→解決策というプロセスを通じて、
ビジネス課題とユーザーの課題を解決するソリューションとしてすごく綺麗に昇華されており、まさにこれこそがデザイン力だと思います!
デザイナーが上から目線で作るのではなく、プロダクトの持続性やユーザーの創造性を尊重した良いやり方だなと思いました。

Alejandro Aravenaの他の作品

Chairless

どこかの遊牧民を見て、「これはこの人たちにとっては体を支え、休ませるという機能を満たした椅子なのだ!」と気づき製品化に至ったとのことです。


ユーザーのことを考えて作った機能でもユーザーに響いていない時って意外とありますよね。徹底的なユーザー観察というのはサービス開発においてもっと重要視されてもいいかもしれませんね。

2, 京都の桂離宮から見る「おもてなしのデザイン」

桂離宮は京都にある皇室関連施設です。自然と建築の調和が美しく、海外の建築家からも日本文化の最高峰であると賞賛を受けています。この桂離宮には客人をもてなす様々な仕掛けが施されています。

①一点透視図法を活用した路を長く見せる錯覚的仕掛け


②外の世界を見せない仕掛け


③絶景ポイントの位置まで、景色をあえて見せない仕掛け

参考にしたい考え方

おもてなしの想いから細部にわたって緻密に設計(建物&行動)している点。それによって多くの人が心を動かされている。
様々な工夫を施すことで魅力をさらに向上させている。大事なのは課題を解決することだけではないなと思った。UIデザインであれば、使いにくい機能ばかり改善するのではなく、魅力的な機能をどうすればより良くなるかという視点も大切だと思う。

確かにUIデザインをしていても使いやすさや、見やすさの部分ばかり意識してしまい魅力的なサービスにするという部分はついつい後回しになってしまいがちですね。ゲームや遊園地のアトラクションからも参考にできそうな考え方がたくさんありそうですね。

今月のGood Design Presentationは以上になります。個人的に人がいいと思う事柄を聞くのはとても好きですし、自分とは違う角度から物事を見ていたりするので非常に参考になります。次回の発表も楽しみです。

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