『人生初』は、どこにでもある
『ラテアート』というものを初めて体験してみた。
体験、とは言っても、エスプレッソもミルクも、お店の機材を使って抽出してもらったもの。それを丁寧に、教えてもらうがまま、カップに注いでいく。シンプルな作業なゆえに、とても難しい。
この日、高円寺駅から歩いてすぐ知人がマネージャーを務める『ポルタコーヒースタンド』に、珈琲部のメンバー10名が集まった。
元々、珈琲部ではバンドドリップが中心。月一回集まって飲み比べたり、希望があれば抽出の仕方をレクチャーしたりする。
今年は、毎月一回ずつ開催してきたのだけど、年末だし、何となくみんなやってみたい空気も漂っていたので、知人に相談してお店を使わせてもらえることとなった。
なにせ、エスプレッソも、ミルクもちゃんとした機材で手際良くやらないと、美味しいものができない。
だいじなのは、『アート』である前に『ラテ(飲み物)』だということ。
最低限、美味しく飲めるものであってほしい。そんなわけで、なかなか踏み出せなかった分野でもあった。
10人がそれぞれ二杯ずつチャレンジしていく。
何度かやったことのあるメンバーもいたが、ぼく含め、ほとんどは初体験。一杯一杯ができあがるたびに、歓声がわき、小さなお店の中になんかとてもほっこりとした空気が広がる。
ぼくも、最初の一杯は手を添えてもらい、基本のハートを作り、二杯目は自分でやってみた。
こ、これは、、
ハートのようなもの笑
気づいた時には、「桃っ!」って叫んでた。
初めてのことって、なかなか飛び込む前に勇気がいるけど、逆に飛び込んでしまえば、あとは、「どうとでもなれ!」という、ある意味開き直りができるところがよいところ。
失敗しても、恥ずかしくもなんともないし、むしろそれが心地よい。
失敗が心地よいって、それはそれでおもしろい空間だと思う。
大人になるにつれ、『失敗』することをなるべく避けようとしてきた。
できるならば、近道はないか?と探すようになった。それはそれでいいと思う。ケガをせず、安全に見える道を進もうとすること自体は、人としてとてもすばらしいことだ。
ただ、自分が見慣れた道、馴染みのあるものに対しては、心の中での「モリっ」という感じがなかなか起きにくいのも事実。
そういう意味で、昨日のような、“人生初めてやってみる”ことは、タイミングや、ご縁にアンテナを立てていないとなかなか出逢えないのかも。
人生での『食わずじまい』になっているもの、他にもたくさんあると思う。
普段のことを大切に、丁寧にやろうと思う反面、気持ちに張りを持たせるような、今までなかったような体験を、日々見つけていきたいな、と。
ほんのちょっとだけ、寄り道をしたり、脇道にそれたりするだけで、人生時間、十分な冒険になったりするんだよね。
ぼくも誰かの応援をしようと思います!