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マネジメントから降りる

前職では少人数ながらも部下がいた。
ただ私は「部下」という呼び方が好きではなかった。

その呼び方によって自分が偉そうに感じるからである。マネジメントを任されただけで偉くも何とも無い。

だから心がけていたことがある。

・相手を否定しない

相手を否定すると意見を言わなくなるおそれがある。そのため意味が分からないことを言われてもひとまず飲み込む。そこから相手と自分の意見を擦り合わせるようにした。

今思うと否定せずに飲み込みすぎてしまったがゆえに、自分の心がしんどくなってしまったところはあった。

・自分の経験値だけで判断しない

長年働いていると判断のパターンが見えてくる。このパターンはこう解決したらいい、など考える。

それで解決できるところもあるが、新たな視点から解決方法を提案されることもある。それゆえ、自分の経験値だけで判断しないようにしていた。

マネジメントを経験して実感したのは、人の管理ってものすごく大変。

特に仕事に前向きでは無い人、受け身で与えてくれると思ってる人に、どう仕事に取り組んでもらうか頭を悩ませた。

適当にやっていれば給料もらえるしいっか。
そんな感じの人が多かったように思う。

周りを変えたいなら自分を変えろとよくいうが、変わる気がない人たちのために自分が変わらないといけない意味が分からない。

あなたも変わってよ。

そう言いたくなる。

それでも人の相談にのったり教えたりするのは好きだった。

ただ、評価をしたり成長を促すことはとても苦手だった。

相手のことをたくさん考えてしまい自分自身が疲れることにも気づいた。

どうも私は相手に感情移入しすぎるらしい。

マネジメントをする場合、相手と自分を分けて考える必要があるがそれができなかったのが疲れた要因でもある。

これらの経験から、もうマネジメントはやりたく無いそう思い、転職にあたり現場職に変わった。

人生後半戦の残りは、自分自身の体の健康を第一優先に考えている。

人の生き方は人それぞれ。
周りから見れば、マネジメントから降りると守りに入ったように見えるだろう。

しかしそれも時が経てばいずれは起こることだ。

自分で自分の潮時を早めに決めただけ。
そう思う。

同じような決断をくだした人が周りにいれば、それを否定しないでほしい。

きっと悩みに悩んで決めたことだと思うから。

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