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aiumiのアタマノナカ#8【超展開な引退】

いよいよ高校編最後です。
怒涛のコンクールを終え、引退へ向かいますが、
この時期のaiumiはバイタリティがすさまじかったです。
「音楽が好き」という気持ちが生み出す展開をぜひ見届けてください。

「最後まで」やりきるための愚直さ

コンクールを終えた大概の3年生たちは気が抜けます。
というよりかは楽しむベクトルになったり、進路を考えなくてはならない時期に突入するのでそちらへの意識が高くなったりします。

私はというと、進路はもちろん考えておりましたが、兎に角も「やりきる」ためにどうするかということを考えておりました。
コンクールでは押し潰されそうになるのを必死で踏ん張っていたような期間が多かったので、最後ぐらいわかりやすく目立ってやろうと思っていました。つまりは「自他ともに最高」と思える最後を迎えたかった。
そのための実力をつけるということに全力を注いでいました。

ソロで会場にいる全員沸かせることで果たすライトな復讐

「復讐」という単語が良くないですかね。
でも、それくらい溜まっているものがあった。
先程「自他ともに最高」と思える最後にすると書きましましたが、その最後を迎えるにはどうしたらいいのかと考えたとき、ソロしかないと考えました。
最後の演奏会で完璧なソロを吹き、観客含めた全員を沸かせて圧倒させる。それが私なりの極めてポジティブでライトな復讐の方法でした。

最後の演奏会のポップスステージで「Make Her Mine」のソロを吹くことになった私は、同じくソロを吹くトロンボーンの同期と共に講師にお願いをしてレッスン時間を設けていただきました。

プロの吹き方を短時間で徹底的に叩き込み、一人の学生としてではなくプレイヤーとしての意識を高めていくことで”数小節の見せ場”ではなく”最高のエンターテインメントを届けるための場所”を作るといった感覚になっていきました。そこにはもう暗い気持ちが背景にあったことは忘れていました。

ステージは裏切らない最高の「居場所」

最後の演奏会当日のソロは一生忘れません。
トロンボーンの同期と並んで吹き始めた瞬間、自分が吹いていないような感覚になりました。同期との音が本当に一つになって、客席に届いているのが客観的にわかることができるくらいでした。

そして観客は夢中になって私たちを見ていました。

ソロが終わり舞台袖に帰ってきた瞬間、私たちはハグをしてそのまま目から涙が出てきました。そして笑っていました。
ステージは、誰よりも私たちを味方してくれていました。

音楽がやめられない理由

引退して数か月、ふと考えました。
どうして私はずっと音楽をしているのだろう、ずっと好きでいられるのだろう。でも、すぐに答えは出てきました。
「私らしくいられるから」「もはやアイデンティティの一つだから」
私は音楽と共にある。辛い時も苦しいときであっても、音楽が隣にいた。
ただ、まだ自分は音楽について浅い部分しか知らないような気もしていました。だから大学生になったらもっと深く、広く知りたい、と思うようになります。

そしてその気持ちが大きくここから更に私の人生を動かし始めます。

次回から大学生!

波乱の高校生が終わりました。これを乗り越えた大学生活は一体どうなっているのか。ぜひお楽しみに!(これまた本当にすんごいです。)


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