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25-2.パトロンさんとの出会い②


ゲイバーで知り合ったOさんとはなかなか都合が合わなくて、メールのやりとりだけで3ヶ月くらいが経とうとしていました。

それからやっと週末にお互いの都合がついて、いつもの繁華街で待ち合わせすることになりました。

「〇〇(高級なお店)分かる?そこで20時に待ってるよ」

Oさんからのメールはこんな感じでした。待ち合わせの店は僕でもテレビで見たことがある、よく"芸能人の人が行くような隠れ家的な和食のお店"でびっくりしました


僕がつく頃にはOさんはお店の前にいて、仕事の後なのかスーツ姿でした。高そうなスーツ、高そうな時計、高そうなバッグ…Kさんにあんなことを言われてから僕にはもうそういう人にしか見えませんでした

慌てて駆け寄った僕を見ると、「予約してあるから急がなくても大丈夫だよ(笑)」と言ってくれました。それからお店に入り席に着くと、和服の店員さんが「Oさん、お待ちしておりました。本日はお飲み物はどうされますか?」と聞かれ、僕の方を見ました。「僕はOさんにお任せします」と言うと店員さんはそのまま戻って行きました。

それから、まさにテレビでしか見たことのないような高そうな料理が次々と運ばれてきました。

「今日は好きなだけ食べてね。お腹いっぱいになったら色んなところに連れて行ってあげるからね」

僕は高級なお店で見た目にも綺麗な料理を目の前に並べられて、そんな中自分が普段通りの格好で来てしまったことが少し恥ずかしくなりました。

「緊張しなくても大丈夫だよ(笑)口に合えばいいけど…とりあえず食べようか」

Oさんにすすめられるまま、僕は美味しいものをたくさんいただきました。あまりよくわからないけど、お酒もどこかいいところの日本酒らしいです。

「普段は何してるの?」「どんな人がタイプなの?」

Oさんの質問に答えながら、僕は美味しい料理をたくさん食べて、Oさんがときどき口にする「たいくん可愛いね」「とってもタイプだよ」なんて言葉とお酒に少しずつ酔っていきました…。

僕はお気持ちだけでも十分嬉しいのです。読んでくださってありがとうございます🥰