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#202 ”天体観測”

「見えないモノを見ようとして、望遠鏡を覗き込んだ」

2001年発売のグループ BUMP OF CHICKEN(バンプ)のヒット曲の歌詞の一部。これを聞いた瞬間、(詩人だなぁー)と思った。

詩人の数は減少?

  詩人という言葉、最近あまり耳にしなくなった気がします。吟遊詩人が活躍する場面も、現代では多分ほとんどありません。しかし人の心の内部表現は、昔に比べてとても増えているがします。詩的表現は、曲に載せて流行歌(ポピュラーミュージック、ポップス)となって巷に溢れています。そんな中で、私の一番のお気に入りは、バンプの作詞担当の藤原さんの紡ぎ出す歌の詩の世界です。曲がなくても、あの歌詞だけで十分にグッときます。

望遠鏡

 言葉には、受け手が一人一人が個人の体験で感じた心象風景があると思います。私の場合は、「望遠鏡」にはすごく思い入れがあります。小学生の頃、お年玉をコツコツ貯めて、赤道儀付き屈折望遠鏡を親に買ってもらったのがとても嬉しかったのを今でもよく覚えています。仲の良い友達と、望遠鏡をリヤカー(台車)に載せて自宅から遠くにある高い建物の屋上に運び込み、夜中に星空を眺めて見ていました。(バンプの歌詞にあるような、望遠鏡を午前2時に運ぶようなことはしていません。笑)宇宙に興味を持ち、宇宙に関する本を眺め、望遠鏡から空を見上げ、今思えば、あの頃の行動がその後の理科系への人生を選ぶ起点になった気がします。

 新型コロナの影響でなかなか帰省できなかった実家に、約1年ぶりに帰り物置整理を手伝っていたら、懐かしい望遠鏡をしまってある段ボールがありました。今度の帰省で時間があれば、箱から出してまた夜空を眺めてみようかなぁー。あの昔の気持ちが湧き上がるに違いない。

「見えないモノを見ようとして、望遠鏡を覗き込んだ」