見出し画像

#180  開店行列 or 回転行列?

どちらも、今では珍しい?

”新装開店”

 子供の頃,この文字を見ると,なんだかうれしくなった記憶があります.周りの大人は,開店したお店の格安売り出しにワクワクして開店前に行列をなして並ぶし,一方田舎の子どもだった私たちは空に上がったアドバルーン(気球の下に垂れ幕)を見つけては,自転車を漕いで観に行き,風に揺れる気球を見て喜んでいました.

高校数学の”行列”

 授業で,二つの連立方程式が「2行2列の正方行列」で表せると聞いた高校時代,フゥーンと(それがどうした.)と最初思いました.この”行列”の”逆行列”を計算で求められれば,連立方程式の答えが求められると聞くと,アラッ!(これはすごいぞ)と驚きました.変数が100個の面倒な連立方程式の答えも,逆行列が求められれば答えが分かると先生がおっしゃいました(感動です).この”行列”という数字の縦横に並んだカタマリのお約束,これが「回転」や「拡大」などの図形に対する”操作”も表していると聞くと,頭の中がグルグル回転しました(笑).

近頃の景色

 ”新装開店”という言葉,めっきり聞かなくなりました.”閉店店じまい”の後は,近頃では新しい店が開店するか,そこが空き地になってしまうなどが多い気がします.(寂しい).

 また,高校生の数学教科書から”行列”がなくなってから,もう何年も経ちました.我が子が高校生の頃,数学の教科書に行列が載っていなくて,びっくりして頭がグルグル回転しました.(こんな面白いものを高校生から奪うとは,,,) その代わり,複素数や整数に関する問題などが載っていたのだけれど,面白さが違うと思います.(寂しい).

ソロバンからタブレット

 私が小学生の頃,習字道具とソロバンを個人で購入して学校に持っていて授業で使っていました.今は多分、もう昔ほどは習ってないと思います。逆に、昔は学ばなかった新しい学問領域も中学・高校できっと習っているんだと思います.
 あと何年かすると,ネットワーク接続できるタブレットを小学生が学校にもって行って,「機械学習」プログラムの使い方や,データの統計処理などをバリバリこなす時代が来るのでしょうか?きっと来るんだと思います.時間の問題でしょうが,個人で購入するにはまだちょっとお値段が高いのが難点な気がします.機器の技術更新が早いので,4年経ったらまず使えないと思います.もしそうであれば,4年間で8万? 年間2万円の価値ある授業を先生が学校で教えないといけないですネ.その時には,きっと教科書は全てタブレットの中で,「薄型ランドセル?」を背中に背負って小学生が登校するのでしょう.完全リモート授業にだけはならないと思います.

 やはり社会的動物の成長過程の子ども時代は,人間と触れ合いながらでないと成長できないと思います.そこだけは,”新装”せずに”老舗”の味を守り通してほしいものです.

過去の「行列」に関するNote記事