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『離乳食作り』頑張り過ぎないで😢

新米ママを苦しめるものの一つ、「離乳食作り」。

あまりに多くのママから相談されるので、一つ記事を書きました。

あるママは、赤ちゃんが離乳食を食べてくれなくて、とっさに(赤ちゃんの)首を絞めてしまったそう。

赤ちゃんが母乳やミルクから食事に移行していくことは、本当は喜ばしい成長のはず・・

なのに「離乳食」が、ママたちにとって大きなストレスイベントとなっている現状があります。

"できない自分"を責めてしまう

なぜこんなにも「離乳食」に苦しむのか?

その原因の一つに『完璧なお手本ばかり目にすること』があると思います。

離乳食作りの本を開くと、

・出汁を鰹節から取る方法✨とか

・月曜から金曜の献立🍳(全て違うメニュー)とか

そんなことが当たり前のように書かれ、

大人の料理さながら(いやそれ以上)の彩りやバリエーション豊かな写真が載せられています。

また、あるママは離乳食講習会で

鍋の中にお湯を張って耐熱ボウルを入れ、そのボウルでお粥を炊く方法(なんじゃそりゃ)について説明を受けたそう。

そうした情報を、特に第一子のママは素直に聞き入れて、真に受けてしまう。

でも、0歳で手が掛かる盛りの赤ちゃんを抱えながら、

毎食違うメニューを、赤ちゃんの食べるほんの少量作ったり、毎回昆布やカツオから出汁をとって調理することなんて到底できない。

その結果「みんなそういう風にするものなのに、自分にはできない。それができない私はダメな母親だ」と自分を責めてしまっている方に多く会います。

そんなママが、何人か子どもを育ててる先輩ママから話を聞けるような機会があったりすれば、「うちだってそんなことやってないわよ〜」とか「そこまでやる必要ないよ〜」と言ってもらえると思いますが(私自身も出汁を鰹節からとったことなんてない)・・

情報収集のために本を読んだり講習会に出ているということは、そうしたちょっとした相談や情報交換できる相手が身近にいないということ。

だから、他のママたちがどうやっているかわからなくて、必死に本に書いてあることや説明を受けた通りにやろうとしてしまう。

本を作る人や、講習会をする人は、そうしたママたちの置かれている状況まで想像してほしいな・・と切実に思います。

手間を掛け過ぎることの危険性

また、離乳食の2つ目の落とし穴は、本や研修で習った通りに手を掛けて作ったとしても『赤ちゃんが食べてくれるとは限らない』ということです。

ママも人間なので、必死に手を掛けて作った料理を、赤ちゃんが一口も食べてくれなかったり、不快な表情で口から出したりすると、たとえ悪気はないと分かってはいてもショックは大きい。

手を掛ければかけるほど、「こんなに頑張って作ったのになぜ・・」という落胆は大きく、場合によっては無理に食事を口に突っ込もうとしたり、冒頭で書いたように赤ちゃんの首を絞めてしまうような事態にも繋がりかねません。

そんな風になると、ママにとっても赤ちゃんにとっても、毎食の食事の時間がとても苦痛なものになってしまいます。

一番大切なのは「食事を楽しむ」こと

離乳期には「何を食べさせるか」「どのくらい食べたか」ということにばかり目が向きがちですが、

人生で初めて食事を食べる赤ちゃんにとって、一番大切なことは『食べる喜び、楽しさを感じること』。

引用「健康な心と身体を育てるためには望ましい食習慣の形成が重要であることを踏まえ・・中略・・和やかな雰囲気の中で食べる喜びや楽しさを味わい、進んで食べようとする気持ちが育つようにすること。」(保育所保育指針より)

だから、ママたちが頑張ることは

"いかに完璧に離乳食を作るか" ではなくて、

"いかに心穏やかに離乳食を乗り切るか" です。

言い換えると、

必死に素晴らしい食事を作って「食え!」と鬼の形相で赤ちゃんに詰め寄るよりも、

市販の離乳食でも、手抜きメニューでも、お粥だけだっていいから「あーん」と優しくスプーンを口に運び「食べれたね、もぐもぐ、おいしいね」と和やかに触れ合う事の方が大切だということです。

兎にも角にも、赤ちゃんのためにはまず『ママがストレスを溜め過ぎない』ということが、何より大事だと思っています。

赤ちゃんは「バリエーション」なんて求めてない

また、大人の価値観からすると、いつも同じメニューじゃ可哀想なのではないか、と思ってしまいませんか?

でもよく考えてみてください。

赤ちゃんは生まれてから数ヶ月、ずっとミルクだけで栄養補給をしてきました。その間で「もうミルク飽きちゃった」「たまには違うのにしてよ」なんてこと、あったでしょうか?・・ないですよね。

赤ちゃんは、気に入った味ならばずっとそれでも全然良いのです。

大人は「えーまた芋?」とか思うかもしれないけど、赤ちゃんにとっては大好きなものがいつも食べられることは、とても幸せなことなのです。

「いろいろなものを食べさせないと」と、プレッシャーに感じることもあると思います。

もちろんママに余裕があるなら、いろいろな食材を使って、形態や味付けを変えたり試してみても良いかもしれません。

でも、こんなに食材が豊富な日本で、いくつか食べられない食材があったとしても、まず栄養不足にはならないでしょう。

特に離乳期には、赤ちゃんが嫌がっているものまで、一生懸命頑張って食べさせようとする必要はないと、個人的には思っています。

最後に

とはいえ、じゃあ一体どんな風にしていったらいいの?と悩んでしまう方もいると思うので、私の離乳食の作り方を最後に一例としてご紹介します!

わたしの離乳食は基本的に①お粥、②野菜スープ、③肉or魚の3品(たまに④その他で芋類や果物とかもあった)でした。

①お粥の作り方

お粥は大人用に炊いた白米と水を適量鍋に入れてコトコト煮る(数日分をまとめて作って製氷皿で冷凍。使い切ったらまた作る)。最初は鍋で研いだ米からおかゆを作ろうとしたこともあったけど、吹きこぼれて失敗した。

②野菜スープの作り方

野菜を小さく刻み、出汁パックと一緒に大鍋で柔らかくなるまで煮て完成(数日分をまとめて作って製氷皿で冷凍。大根 、人参、玉ねぎ、白菜、キャベツ、ブロッコリーなどの野菜から、その都度2〜3種類適当に組み合わせていた。)

③肉or魚の調理

・シラス:お湯をかけて塩抜きする→お粥や麺類に混ぜて食べる
・タラ、シャケ:切り身を買ってきてお湯で煮る。皮と骨をとったら、ほぐしてそのまま食べられるので簡単!
・レバー:鶏レバーや豚レバーをお湯で煮て、包丁で切るだけ(我が家の息子たちはアレルギー科で鉄分不足指摘されていたので、よく食べさせていた)    ※まだ奥歯が生えていなかったり、咀嚼があまりできない時期に肉を食べさせると、噛み切れず出してしまうことも多い(大人だって噛みきれないステーキは口から出しますよね?🥩)

④その他

・カボチャやさつまいもを皮剥いて適当な大きさに茹でるだけ、子どもたちは好きでよく食べていた
・バナナは持ち歩けるのでよく外出時に持っていった
・スルメや、太い切り干し大根は、お腹空いた〜!とグズグス待てないときによく渡して、自分で噛み噛みしてもらっていた。素材の旨みが強いので、飽きずにずっと噛んでいる

毎日作ることはなく、作り置き &レンチンが基本でした。

ちなみに、仕事で0歳のご家庭に年間数十回行っていますが、毎食離乳食を作っている方には今のところ会ったことはありません。

こんな私ですが、離乳食本や研修で言われている内容が"間違い"と思っているわけではありません。

もちろん、レパートリーを増やしたいな、と思ったときに参考になるでしょうし、料理が好きな人や、食にこだわりを持つ人にとっては、すごく役に立つのだと思います。

ただ一方で、「そこまでできない」「自分はダメな親だ」と自信をなくすママたちに沢山出会うので、こんな記事を書いてみました。

ママたちの気持ちが今より少しでも軽くなったり、赤ちゃんとの食事タイムが少しでも和やかな時間になるよう、心から願っています*

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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