マンガを描くのはなんのため?
前回は自分の成長や努力の仕方にスポットを当てて書いたけど、創作で大事にしたいなと思った「気持ち」のことも書いておく。
半年間通っていた、「コルクラボマンガ専科」というマンガスクールの講師の佐渡島さんが、感情ワークショップという授業で、「新人マンガ家に伝えたいこと」として言っていた、
「マンガを描くのは自分が優れていると証明するためではない、マンガはコミュニケーションのツールだ」
この言葉にすごく納得したので心に残っている。(細かいところ違ったらすみませんw)
私は対面で話すのがちょっと苦手だ。
人見知りで緊張しいなのもあるし、
相手に合わせたり、場の空気を良くしようと勝手に力んで、思っていないことを喋ってしまい、後から自己嫌悪になったりする。
思考に瞬発力がないので、聞かれたことに対する答えをすぐに思いつけず、とんちんかんな返事をしてしまったりする。
でも、マンガなら、なにを伝えたいのかをじっくり考えて、自分の考えているモヤモヤしたことを、話し言葉より的確に誰かに見せることができるのかもしれない、とこの半年で気がついた。
マンガを描いて1番嬉しいのは、感想のコメントをもらったときだ。
「悩んでいたけど、気持ちが楽になりました」
「自分だけじゃなかったと共感」
「癒される」
「このキャラクターが好きになりました」
誰かの人生や心にちょっとだけ触れたような、寄り添えたような気がして、自分も救われる。
目標は自分の過去と比べて成長を測るために大事だと思う。数字は説得力を持ち、人に話を聞いてもらいやすくなる。
なので、この2つを否定する必要はない。
でも、それは自分が動きやすくなるための目安であって、人と競争するための物差しではない。
これを忘れると、前回書いた、過去の小説が書けなくなった私のように、「賞をとって私の才能を世間に認めさせなければ!」と、どんどん創作をし辛い思考になってしまう。
(下手だからバカにされるかも・・・)などと人からの目線も怖くなってしまう。
でも、マンガは自分の考えを表現するための言語のひとつなんだ、誰かと会話するためなんだ、と思うと、気持ちが楽になるし、誰かに伝わっただけで嬉しくなる。
誰かと比べたり、人からの評価が気になって体が重くなってしまったときは思い出したい。
「マンガを描くのは自分が優れていると証明するためではない、マンガはコミュニケーションの道具だ」
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