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自然と人を繋ぐ架け橋になりたい

NEL-Basicプログラム第一回 in 鳥羽市浦村町


はじめに

NELCrewのAiriです。今年度初回のNEL-Basicを鳥羽市浦村町で行いました。
NEL-Basicについてはこちらの記事を参照してください!
プログラムの詳しい内容については他の人のnoteに譲るとして、今回は私がどんな思いでこのプログラムを行っていたのかについて書いてみようと思います。


参加者のみんなになにを感じてほしいかな?
何をもって帰ってもらいたいかな?
今年度初回のNEL-Basicであるということもあり、私はずっと考えていた。

そして、自分がなぜこの活動をしているのかということに立ち返ったとき、私の頭に浮かんだのが
自然と人を繋ぐ架け橋になりたい
ということであった。

NEL-Basicプログラムでは、カヤックに乗ったり、キャンプをすることを通じて自然のことを学んでいく。その中でも私が一番伝えたい、みんなに感じてもらいたかったのが自分と自然の境目がなくなっていく、一体化していくような感覚である。

カヤックは動力船と違い、海との距離が非常に近い。自分の身体と海とカヤックが1つなったような感覚がある。

海との距離がこんなにも近いのはカヤックの大きな魅力のひとつ

そんなカヤックを通して、私がみんなにも感じてもらいたいことは自分にみえている世界は自分自身がつくっているものだということなのだと思う 。普段、生活をしていたら自然と自分は別物で交わることはないだろう。私達はモノに名前をつけることで自分とモノの境目をつくっていく。でも、少し見方を変えてみよう。

この世界に自然と自分というものの区別がなかったとしたら?
自分も自然の一部だとしたら?

仲間や大切な人と同じように自然のことを考えられたら、私たちの行動は必ず変わると思うのだ。私たちは、自分とそのモノとの距離が離れれば離れるほど、傷つけても平気になってしまう。自分の大切な人や家族のことをぞんざいに扱う人は少ないのに、自然や生き物相手になると、平気で傷つけたり、無関心になるのは、心理的な距離があるからなのではないのかと思う。

今回、環境問題に目を向けるきっかけをつくるためにも、小白浜(こじらはま)からカヤックで漕ぎ出して海を渡り、麻倉島という無人島でビーチクリーンを行った。

麻倉島

昨今、海洋プラスチックは世界的に問題視されている。例えば、以下のような問題がある。

①海洋生態系への悪影響: 海洋プラスチックは鳥類、海洋哺乳類、魚介類などの海洋生物にとって深刻な脅威となっている。生物が誤って飲み込んでしまったり、絡まったりすることで死亡してしまうなどの問題も起きている。

②生態系への連鎖的な影響: 海洋生物がプラスチックを摂取すると、それを食べる生物にもプラスチックが蓄積される。このような連鎖的な影響は、生態系全体に広がり、生物多様性の低下や生態系の崩壊を引き起こす可能性がある。

実際、私たち人間にとっても海洋プラスチック問題は他人事ではない。私たちが口にする魚介類を通して、私達のからだにも悪影響を及ぼしているのだ。
他者や自然に対し、優しくできないときに欠けているのは、自分とは関係ない、別物だという認識がある時ではないだろうか。そして、物事に対しての想像力がはたらいていないときであると思う。きっと海にゴミを捨てる人は、自分がこの手にもっているペットボトル1本を捨てたぐらいでは、なにも起きないと、それほど深刻に考えていないだろう。でも、もし想像力をはたらかすことができたなら…このペットボトルが時間をかけて細かく分解され、それを魚が体内に取り入れる。そして、その魚を食べたことが原因で、自分の大切な人が食べて命を落としてしまうかもしれない…そう考えることができたら、きっと「これくらい大丈夫」とペットボトルを捨ててしまったりはしないだろう。こうした一人一人の小さな行動の変化が、地球の未来を変えられる。私はそう信じている。

麻倉島でのビーチクリーン

プログラムに参加してくれた方々とカヤックに乗りながら、そして、夜に焚火を囲みながら話していた。地元の海との違いに気づき、その違いを教えてくれた子、「こんなにきれいな景色をみながらいつもカヤックに乗って活動しているなんてずるい!」と言ってくれた子、はじめは波で揺れるのを怖がっていたのに、最後にはとてもカヤックがうまくなって「めちゃくちゃ楽しいです!」と満面の笑顔をみせてくれた子。参加してくれた方々の中で、自然というものが形作られて、その人なりに受け取られていくのをみているのが本当に嬉しくてたまらなかった。同じ景色をみていても、みんなそれぞれ感じることは違うだろうけれども、少しずつでも大好きな三重の自然の魅力を伝えていきたい。そして、この美しい自然をいつまでも残していきたいと感じ、心のどこかで自然環境リテラシーの考え方に共鳴して、共に活動していける人が増えれば嬉しいなと思う。

夜、暗い中で語り合う時間は何物にも代えがたい

参加してくださる方々には、ぜひ、躊躇せずに自分を素直に表現していってほしいなと思う。
自分を隠す必要なんてない。
私も、ありのままの自分で向き合うから。
互いに信じあえる関係をつくりたい。自分の知らない一面に出会ったり、他人と関わる中で戸惑うこともあるだろうけれど、大丈夫。
苦しくても、怖くても、いろんな感情と素直に向き合えば向き合うほど、私たちは成長していくことができる。自然は私たちにたくさんのことを教えてくれる。それを素直に受け取ってほしい。
人との関係性も同じ。自分を偽り、ぶつかることを避けていては深い関係にはなれないと思う。そんなことも、これからの半年を通して感じてくれたら嬉しい。

麻生の浦大橋の下でパシャリ

さあ、ここからがはじまり。ここからの半年間のプログラムで、参加してくれる方々と、どんな時間を作っていけるだろう。そして、みんなは、私はどう変わっていくのだろう。私は今からワクワクでたまらない。

このプログラムに参加すると決めてくれた方々に本当に感謝の気持ちでいっぱいである。本当に心からのありがとうを伝えたい。あの時に、参加してみようと思ってよかったと半年後に思ってもらえるようなプログラムを今後も提供していきたい。


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