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異常遠征狂記(25)〜春旅2022❹〜
前回の狂記はこちら。
フェス生活も終わり、現在地は雨が降るフランクフルトです。寒っ。
5.検査とバーデン=バーデン
今回フランクフルトにやってきた目的はライブではなく、PCR検査を受けるためです。
この当時、再入国も含め、日本に入国するには「出国3日前以内に受けたPCR検査の陰性証明」が必要でした。
異国の地で検査を受けるのはそうそう簡単ではありませんが、在独日本大使館のホームページには日本のフォーマットに対応している検査機関の一覧が掲載されており大変助かりました。あれを見つけられなかったら、遠征は断念していたかもしれません。
私が選んだ検査機関は予約がオンライン、支払いはクレジットでできたため、予約後は指定した時間に検査場へ行って予約メールを見せればOKでした。
長距離バスのバス停よろしく検査場の場所が分からずちょっと迷いましたが、無事に到着。
検査自体はサクッと数分で終わり、後は結果がメールで届くのを待つだけです。
夜、部屋でまったりテレビを見てたら"Ninja Warrior"とかいう謎番組をやってました。Sasuke的なアスレチックをクリアしていく番組でした。
いつもと感触の違うベッドでのんびりご飯を食べつつテレビを眺める時間も独特の心地良さがあって好きです。非日常と日常の狭間。
フランクフルト滞在中は検査以外特にこれといった予定もなかったのでたまには観光もするか、ということで翌日はバーデン=バーデンへ行きました。
フランクフルトからはICEで1時間半ほどです。
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バーデン=バーデンを選んだ理由は、黒い森Schwarzwald付近を訪れたことがなかったので
行ってみたかったという単純なものです。
この日はいたって天気も良く、ゆるりと街歩きができました。バーデン=バーデンは黒い森の北側に位置する温泉地として知られる保養都市で、観光客と思しき人々の姿も多く見られました。宮殿に劇場、美術館もありハイキングなどのアクティビティも楽しめる街でもあるので、ゆったり滞在先としてもいいかもしれません。
駅から旧市街までは距離があったので、バスを使いました。
噴水があったり庭園があったりと、穏やかで優雅な雰囲気を感じました。
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温泉には入らず滞在時間は2時間もなかった気がしますが、素敵な景色を見られて満足です。
最近の遠征が過酷だったので、今振り返るといくら遠征とはいえ本来はこういうゆっくりした日がある方がいいんだよな...と思いました。
夕方頃にフランクフルトに帰還した後は、雨の中コインランドリーに行くミッションをクリアしてこの日はおしまいです。
気力を充電した翌日はDTのためシュトゥットガルトに向かいます。
6. シュトゥットガルトでDT
今回のDTは
Dark Tranquillity
です。
この時はフィンランドのフォークメタルEnsiferumとの豪華ダブルヘッドライナーツアーでした。
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ここに来てちょっと本気を出したのか25分遅れのDBに揺られてシュトゥットガルト中央駅に到着。
ホテルに向かうには地下鉄に乗り換える必要があるのですが、中央駅は工事中だったため地下鉄駅まで仮設のでこぼこ道をとっても歩くことになり疲弊。息を切らしながらホテルに到着して一休み、ご飯を食べて支度をしたら出発です。
ライブ前にPCR検査の結果も届き、陰性だったので帰国の懸念は払拭されました。これで一安心。...帰りたくはないけど...
この日も雨が降っていたせいもあって気温13℃のほぼ冬環境、まばらな人の中開場まで入口付近で震えること30分、やっと中に入れてほっとするオタク。
サポートのTag My HeartとApril Artは共に女性ボーカル、April Artが衣装を赤で揃えてたのが素敵でした。
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その後転換のためステージ上にEnsiferumのイケおじマネージャーを見つけてテンションがあがるオタク。
(イケおじについてはこちらをご参照ください)
Ensiferumのステージはいつも通り楽しいが溢れていました。
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新しめの曲から、これがないと始まらんよなあというような定番曲まで、哀愁のあるメロディーに乗せてたっぷり歌って踊って温まりました。キーボードのお兄ちゃん大活躍。
オタクは見え隠れするステージ袖のイケおじが気になって仕方がなかったです。
そして念願Dark Tranquillity
途中で『Punish My Heaven』をぶち込まれて壊れるメロデスオタク達の姿は全世界共通のようです。
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新譜「Moment」から曲も聴けたし『Atoma』や『Therein』はじめ好きな曲はだいたいやってくれたし、凛々しく麗しい音楽に包まれて極上の気分でした。
てぇてえ〜〜〜〜〜〜〜
尊かったのでTシャツを買ったんですが、後で確認したら日付間違ってた。
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あとここまで来てオスロで買った黒い折り畳み傘を紛失しました。ちょっとしょんぼり...
至高のライブを経て満たされた気持ちで夜中ホテルに戻ってきて、部屋でパッキングしてると寂しくなるのは何故なのでしょうか。おやすみなさい。
7. 帰国
さて、遠征の工程で一番キツいお時間がやってまいりました、帰国です。とりあえず苦々しくフランクフルト空港に到着後、チェックインカウンターのスーツケース計量値が29kgで焦るオタク。どうりで歯を食いしばるほど重いわけだ...
そしてフランクフルト空港はバカでかいので、移動が大変でした。チェックインしてから3時間以上暇になるのでどこか市内に行こうかと思いましたが、航空券を発券してくれたカウンターのお姉さんの「ゲートが遠いから早めに行った方がいいわ」の一言で空港内に留まることにしました。
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行きと違って帰りの飛行機を待つ時間はあんまり楽しみがなく思い出を反芻していつも虚無になります。そうこうしてるうちに時間が来たので搭乗。
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虚無と腰痛の長旅を経て泣く泣く成田空港に到着しましたが、すぐに帰れる訳ではありません。
日本に再び入国するには、各種証明書を提示した上で、抗原検査を受け、陰性の結果が出なくてはならないからです。
しかしアプリを使って事前に証明書を登録している場合はQRコードを見せるだけの「ファストトラック」なので、それでもそんなに時間はかからないだろうと思っていました。
甘かった。
必要書類の提出をしなくていいのでチェックポイントの通過だけはファストでしたが、人が多いのか列の進み自体が遅く、まず抗原検査に辿り着くまでに時間を取られました。
道中に食べ物や飲み物を調達できる場所もなく、機内で貰ったペットボトルの水とたまたま手荷物に入れていたクラッカーを少しずつ齧りながら、ひたすら無の時間をやり過ごします。正直手元に食べ物と飲み物がなかったら弊オタクは暑さで倒れていたでしょう。ヨーロッパの乾燥した肌寒さに慣れ長旅で疲れた身には、日本の暑さと湿度の中で待たされるのはしんどいものがありました。
1番地獄だったのは、抗原検査を終えて結果が出るまでの間。
抗原検査を受けた後は待機場所で待ち、結果が陰性だった場合は呼ばれて入国審査へ進めるという流れだったのですが、まず検査場から待機場所までがこれまた列。日本人も外国人も関係なく謎の紙を持ってひたすらゾロゾロ移動、やっと待機場所で受け付けをした後も椅子に座ったきり全然呼ばれません。
結局、飛行機を降りてから入国審査を抜けて到着ゲートに辿り着くまでトータル4時間半かかりました。死ぬかと思った。
結局帰宅は深夜になり、床に倒れ込んだところで今回の遠征は終了です。
次回の遠征はクレイジー度が上がります。
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