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観了記録38「リパブリックZ」

リパブリックZを見た。悪くはない、悪くはないが。ギャグホラーである。ロンドンゾンビ紀行とかと同じタイプであり、見ていると思わず笑ってしまうタイプのゾンビ映画。  舞台はおそらくロシアの気がする。ゾンビが発生してしまってから数年後の世界で生きている恰幅の良い二人組の話である。逆茂木でゾンビの侵入を防ぎ、引っかかったゾンビの頭を壊して暮らしていたのだが或る時、二人でふざけて銃を撃ってしまう。住んでいる小屋は森の中にあるので反響した銃声が大量のゾンビを呼んでしまい、二人は慌てて逃

    • 観了記録37「TOKYO NOIR トーキョーノワール GIRL'S LIFE」

      トーキョーノワールを見た。短編だったが面白かった。  ひと昔前の日本の女子大生が主人公である。大学でキラキラとしたギャルを演じながらその裏ではヘルスで人気の嬢をやっている。そこに元カレがやってきてしまうことから物語が動き始める。いや、動いたと言ってもそのまま何が変わるわけでもないのだろうなというのは最後のシーンでなんとなくわかってしまう。物語とは行って帰ってくる話である。だがその際には何かしらの変化なりなにか成果物を持っているものである。でも主人公はそんな風にならない。ただ

      • 観了記録36「みなに幸あれ」

         みなに幸あれを見てきた。凄まじかった。これをみただけで一日が終わっても良いと思えるほど満足感の高い作品だった。  不気味な田舎の風習という意味ではミッドサマーを思い出すが、知られざる家族、というか地域の秘密という感じでもある。  前半に漂う不穏しかない空気は吐き気がするほど濃厚で、見ているだけで興奮してくる。映画館でもたまにあるが引き込まれるような、というにふさわしい引力を持っている。  内容的には贄によって家族の幸福、作品内の言葉で言うのなら「幸せ」を保っていることを

        • 観了記録35「夏目アラタの結婚」

           見た。当たりって感じだった。こう、絶妙にありそうでなさそうな、でもやっぱりありそうな内容だった。サスペンスではあるが、会話劇が多く、アクションやらが多用されていない感じがまたいい。  設定も含めていやに綺麗に纏めると思ったら原作の漫画があるらしい。二人の間に薄っすらと漂っている狂人感が見ていてゾクゾクする。普通ぶっているやばい男と普通にやばすぎる女の二人が主人公なので二人とも行動が理解できない部分が多くて本当に他人の人生を眺めている感覚になる。男のあふれ出るヤンキー感が気

        観了記録38「リパブリックZ」

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          観了記録34「エイリアン・ロムルス」

           初めてエイリアンを見た。最高だった。でもパンフレットが売り切れてた。カウンターでたぶんすごい情けない声で残念がってしまった気がして普通に恥ずかしい。  エイリアンが現れてさあ大変という話ではなく、脱出しようと乗り込んだ船が調査船でそこにいたエイリアンに遭遇してしまったという話である。今までのエイリアンの設定を知らないが、植民地星というのがもうそれだけで一本違う話が作れそうな設定である。序盤でしか出てこない設定だが、聞こえてきた環境的には月は無慈悲な夜の女王のような環境であ

          観了記録34「エイリアン・ロムルス」

          観了記録34「サユリ」

           サユリを見てきた。なんの文句もない百点満点花丸の作品。全人類見るべき作品。  前半と後半の温度差がすごい。前半は本当にここ最近で観ないほど怖くなっている。鳥肌が立ちっぱなしだった。雰囲気ホラーの頂点とすら言えるほど怖い。しかもそれでいてテンポが良い。五人をテンポよく送っていくさまは見ていて気持ちがいいほどだ。家族の内五人が死んで前半が終わればもうそこからは婆の復讐ターンである。ホラー映画ではあまり見ない特訓ターンである。計五人が死んだ家で暮らす胆力がすごすぎる。  合間で

          観了記録34「サユリ」

          観了記録33「きみの色」

           きみの色を見てきた。とても良かった、最高だった。  各キャラクターの造形もよくて、きみの声優だけ気になるところがちょいちょいあったが、ハスキーな感じで綺麗にやっていたと思う。  主人公が可愛すぎる。ふわふわとした雰囲気、もちっとした空気、マスコットとしての才能がありすぎる。きみとは真逆の造形をしているが故の魅力の高さが素晴らしい。  全体的にパステルな雰囲気が漂っていて、場面一つとっても美しく仕上がっている。バンドという集まりも主人公の思いつきで出てきたが、全員薄っすら

          観了記録33「きみの色」

          観了記録32「ラストマイル」

           ラストマイルを観た。面白い、と思う。ジャンル的にはたぶんミステリー。予想していた犯人は外したが、それはそれで面白かった。犯人役はもう少し早めに出てくればよかった気もするが。  主演の名前に見覚えがあると思ったら、コードギアスでエンディングを歌っていた人だった。  サスペンスではあるが、本質は社会問題の提起であって誰であってもおこしうる事件だった。ロッカーにあった数字も意味も明かされないし、それはこちらの想像に委ねられている。それでも0にするために一人で行った前任と力を合わ

          観了記録32「ラストマイル」

          観了記録31「デッドプール&ウルヴァリン」

           見て来た。マーベルシリーズを始めて映画館で観た。  ウルヴァリンについてはXMENの方でいくつか見たことがあったので知っていたがデッドプールは初見だった。面白かったデッドプールの外連味というのか、本当に自分好みのキャラをしていて最高に気に入った。失脚×2がヒーローに返り咲こうとする物語だがもう本当にデッドプールがやかましい。ペラペラと回る口がシーンに静かな時間を一切作らない。最初から最後まで口を閉じることがない。ほとんどしゃべることがないウルヴァリンとは真逆のキャラがしっ

          観了記録31「デッドプール&ウルヴァリン」

          観了記録30「デス・ストーム」

           デス・ストームを見た。微妙。  未曾有の台風が小さな町を襲う話であるが、雑音が多すぎる。話の主軸が台風ではなく、町の中の人間関係になっているのでパニックホラーを期待しているとがっかりすることになる。少なくともここに一人犠牲者がいる。  農家で雇われている不法移民の農家の息子の関係性。その息子の同性愛に端を発する家族関係の悪化。などなど。別にそれらが悪いとは言わない、言わないが娯楽には遠い。別に台風が来て暴かれた本性ですらなく、燻っていた問題が台風で決着がついたものが多い

          観了記録30「デス・ストーム」

          観了記録29「白雪姫 あなたが知らないグリム童話」

           微妙の一言に尽きる。  言いたいことはわかる。やりたいことはわかる。童話をアダルトに解釈したものであるということはわかる。でも別にアダルティにする必要があったのかは謎だと思う。  美貌故に義母に殺されかけた主人公は逃げた先で双子に助けられ、共同生活を始めるのだが、つまりここが七人の小人の家にあたるわけである。街で会った男や知り合った男を片端から誘惑しながらどんどんとパートナーが増えていく。ディズニーでは純朴な兄弟たちだった気がするが、本作では欲塗れの七人である。  主人

          観了記録29「白雪姫 あなたが知らないグリム童話」

          観了記録28「ロックダウン 非常事態」

           ロックダウンを見た。正直大外れを引いた気分だったのだが、見た後に気付いたのだがこれは題名が悪い。  原題はRadioflashなのだがそのままで行けばいいのに、見目を引くことを優先したのかロックダウンなんて題名がつけられている。 ロックダウンなんて題名だったら街の中でどうやって生きるのか、みたいなパニックホラーを想像するだろうに、これは祖父の家を目指す話だ。どういうホラーかと言われると迷う。中盤を見るにサイコホラーでいい気もするけど、別にどっちでもいい気もする。  しかも

          観了記録28「ロックダウン 非常事態」

          観了記録27「コードギアス 奪還のロゼ 最終幕」

           ロゼの最終幕を観た。最高だった。とはいえ、不満点も多かったが。それでもコードギアスとして十分以上に面白く、魅力的な作品だった。  三幕で一気に話が広がったが、それの答え合わせはあっさりとしていたように思う。というか話数が足りていないだろう。亡国でも感じたことだが、コードギアスの描き方をするのならば、12話で足りることはないだろう。3シーズンとは言わないからせめて2シーズンぐらいは用意してほしい。ノーランドの戦闘だってもっと時間を使ってほしかった。もっとノーランドを掘り下げ

          観了記録27「コードギアス 奪還のロゼ 最終幕」

          観了記録26「感染家族」

          感染家族を見た。韓国のゾンビ映画だったがたいそう面白かった。パラサイトと言い、新感染といい、韓国の映画は面白いものが多い。つまらないものは輸入されていないだけかもしれないが。  田舎で悪徳ガソリンスタンドを営んでいる家族が主人公である。道路に罠をしかけ、そこに引っかかった車に恩を売って高額な金額をふんだくるという恐ろしいマッチポンプ商売を行っている。もうそれだけで違う映画を作れそうな家族構成をしている。とにかく家族全員のキャラが濃い。強欲の権化の母と全く言うことを聞かない上

          観了記録26「感染家族」

          観了記録25「あのコはだぁれ?」

           あのコはだぁれ?を見た。清水崇の最新作だけあっていい雰囲気で面白かった。前作の皆ミンナノウタを観ていなかったが怖い雰囲気は伝わって来た。  初っ端からインパクトのある映像で始まっている。宣伝で見たトラックに吹き飛ばされる映像はどこなのだろうかと思っていたが、まさかの最初のシーンだった。退場最速を飾った主人公の恋人は染谷将太だった。ここら辺のシーンからミンナノウタの関連シーンがあったらしい。パンフレットでよんだだけだが。  恐怖シーンは流石に清水崇で最高だった。呪怨や村シリ

          観了記録25「あのコはだぁれ?」

          読了記録23「月は無慈悲な夜の女王」ロバート・A・ハイライン

           月は無慈悲な夜の女王を読んだ。SFの傑作、らしい。あまりSFを通っていないのでこういうもんなのか、という感じではあるが。  この時代に読んでいるので普通に読んでしまうが、この小説が書かれたのは1976年である。その時代に自意識を持ったコンピューターというものを思いついているのがすごい。今ならAIの発展形、Siriの行きつく先という感じだが。これを思いついたのは1976年、本になるまでの時間を考えると一体どれだけ前からこれを思いついていたのか考えてしまう。  内容はアメリ

          読了記録23「月は無慈悲な夜の女王」ロバート・A・ハイライン