【不安は敵?味方?】不安を乗り越える4つの知識
不安でいっぱいになっている状況を、何とかしたいと思ったこと、少なからずあると思います。
不安で胸がかきむしられるような気持ちになると、もうどうしようもできないですよね。
不安の内容は人それぞれですが、筆者が抑うつのときに知ってとても救われた考え方、不安になった時に知っておきたい科学的根拠のある知識を4つご紹介します。
不安は太古の昔から、人間の原動力
人類が誕生して20万年が経ちますが、文明が発達した現在でも唯一変わらないものがあります。それは、進化心理学によると、人間の行動原理が「不安」であるということです。
行動の根源には「不安」があり、不安が原動力となって私たちは動いているという考え方です。サバンナでのほほんと過ごしていたら、たちまちライオンに食べられてしまいますよね。不安になって行動することは、リスク管理や、危険を回避して生きていくための生存戦略だったのです。
そう思うと、何か新しい行動を生み出してくれる自分の「不安さん」が、ちょっと愛しく思えてきませんか。
不安を消すよりも、不安を原動力にする方にシフトすると、新しい道が開けるかもしれません。
不安な時にネット検索するのは逆効果
不安なとき、私たちがついついやってしまう行動があります。それは「ネット検索をすること」です。
ネットは情報の海です。身体の不調や世の中の不安など、検索すれば必ず何かしらヒットします。例えば、疲労が原因で頭痛がしたとします。「頭が痛い」と検索しただけで色々な頭痛の原因が出てきて、場合によっては受診を勧められたり、「命に関わる危ない頭痛かも」と表示されたりします。でも実際は、個別性が強いので、病院を受診してCTやMRIを撮ってみないとわからないのです。
「不安」「不眠」「集中できない」「頭が情報を処理できない」なども、検索すれば大体当てはまる病気が出てきてしまいます。
占いなどに行って、自分の性格についてありがちな説明をされたら、「当たってる!」と受け止めてしまう現象を「バーナム効果」と言いますが、これは病気の検索にも当てはまると思います。
職業柄、筆者は毎日障害を抱えた方と接します。生真面目で心配性な方に多いのが、症状をネットで検索されて、「私、この病気にもなっちゃったと思うんだけど!どう思う?」と聞いてこられることです。その方の合併症や、そのほかの要因なども踏まえると、検索結果が正しくないことも往々にしてあります。しかし、調べあてた当の本人はバーナム効果により強く納得しているので、頑なに信じてしまうのです。そのことでさらに気に病んだり、固執して他のことが手につかなくなったりしてしまいました。
このように、ネットの世界に溢れる情報の海に溺れてしまい、さらに病んでしまうことを「サイバー心気症」と言います。
身体の不調や世の中の情勢など、たいていの不安は関連ワードで何かしらヒットしてしまうので、ネット検索してはいけません。その時間と気力が勿体無いので、体調不良が続く場合は病院へ行き、世界情勢などが不安な場合は国や大学の研究所など信頼性の高い公的機関が発表しているサイトだけ見るようにしましょう。
不安なことの79%は起こらない
最後に、一番効き目のある科学的根拠をお伝えします。
実は、「心配事の79%は実際に起こらない」という研究結果を、ペンシルバニア大学のボルコヴェックらが発表しています。さらに、残りの21%のうち16%が「事前準備で対処可能」な出来事であり、心配事が実現する確率は5%だったそうです。
心配していることは、大体起こりません。これまでの人生を振り返ってみてください。心配だったけど杞憂に終わったこと、何とかなった経験はありませんか?その時のことを、積極的に思い出してみてください。その、「そういえばなんとかなったよなあ」という成功体験が、不安を緩和させてくれるはずです。
「なんとかなる」と思えると、気持ちが楽になりますよね。
そんなこと言ったって、5%は起こるんだろ!
交通事故に遭ったり火事に巻き込まれたり、全く起こらないとは言えないじゃないか!
と思う方、いらっしゃいますよね。わかります。私もそうでした。
そんな時におすすめなのがこちらの映画の言葉です。
と言って始まる陽気な音楽。サビ前の歌詞はこうです。
どっちに転ぶかわからないなら、不安がっても仕方がない。うまくいくと思っていた方がうまくいく。落ち着いた気持ちの方が、何事もうまく運びますよね。
大丈夫。きっとうまくいきます。
まとめ
不安な気持ちに襲われてどうしようもできない時は、
このことを思い出してみてください。
少しでも、今が辛い人の気持ちが救われますように。
このブログでは、「知って楽しく生きやすくなる」をモットーに、メンタルに関する科学的なライフハックを掲載していきます。
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