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地球環境のことを考えすぎて鬱になった①

もう20年も前になる。

私が高校生だった頃の話。

「私の人生の使命」の核となるものが形成された。

念願だった高校に晴れて入学し、振り分けられたのが1年G組。

担任になったのは私たちのクラスの担任を最後に定年退職する倫理の先生「けいすけ」だった。

なぜ先生を呼び捨てにしていたのか定かではないが、多くの生徒は先生のことを「けいすけ」と呼んでいた。

よく遅刻し、よく学校を抜け出し、よく授業をサボっていた私は、よくけいすけに怒られていたが、愛をもって気にかけてくれるけいすけのことが大好きだった。

けいすけと過ごした1年間。

1年G組では倫理の授業の感想をノートに書いて提出するのが宿題だった。

戦争、歴史、援助交際、そして環境問題 etc...。

さまざまなトピックについて学び、考え、それについて自分が感じたことをノートに綴っていく。

それに対してけいすけがコメントを書いて返してくれる、いわば倫理を通した交換日記のようなものだった。

それまでの人生では、塾や高校受験のための勉強など「正解のある」の勉強がほとんどだったが、この宿題ではじめて「正解のない」勉強というものに出会った。

そして、ある日の授業で地球温暖化について学んだ時だった。

授業の内容は覚えていないが、その時に感じた感情を今でも鮮明に覚えている。


「怖い....」


何に怖さを感じたか。


「今すぐ、地球に住むみんなで力を合わせて地球を守らなきゃ地球に住めなくなっちゃう...」


地球温暖化を今すぐに、どうにかしたい気持ちで苦しくなった。


しかし当時世界では、インドとパキスタンが互いに核実験を繰り返している時期で、何十年後かの未来に人類全体で迎えるかもしれない命の危機には目もくれず、現在進行形で「核実験」で自然を破壊し続ける人たちに絶望した。


今すぐ、自然破壊をすることをやめて!!


心の叫びも虚しく、テレビのニュース速報で知らされる核実験や、何も考えずに便利さを追い求めて消費を続ける人々を目にする度に「怒りと怖さ」で押し潰されそうになっていた。


つづく







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