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バスの中で

新潟行きの高速バスで、私は窓側の席に座っていた。次のバス停で、真面目そうな若い男性が隣に座ってきた。

「すみません、隣いいですか?」

この時勢で、私はてっきり隣には人が乗らないと思っていたので、隣の席に荷物を置いてた。慌てて膝の上に荷物を置き「あ、すみません、どうぞ」と彼に言い、彼は私のすぐ隣に座った。

友達へのお土産や、一泊用の荷物があった私は、座席上の棚に荷物を置き直したり、バタバタとしていたが、ひとしきり終わって、

「ああ、コーヒー飲みながらワッフル食べたりしたかったのにな〜」と頭の中でぼやきながら席に着いた。(優しくて真面目そうな彼はこの間立って待ってくれている)

久しぶりの遠出に、出発前コンビニでコーヒーとワッフルを買って、読みかけの本を読もうとしていた。旅行中の、そういう時間が好きだ。

私「今日混んでるんですかね?コロナだから隣に座らないと思って油断してました。」
真面目そうな彼「そうですよね、僕もそう思ってました。」

久しぶりの距離感、コロナとはいえ混むもんだな〜と周りの席を見ると、隣同士座っているのは私たちだけみたいだ。

わたし・彼「…?」

結局その後すぐに、真面目そうな、彼が運転手さんに確認して、席の間違い(彼の方が通路を挟んで反対側)だったことが分かった。

〜・〜

少しの間だが隣に来た彼に、
「新潟久しぶりなんですか?」
「出身は新潟なんですか?」
「久しぶりに友達に会いに行くんです」
「新潟っていいところですよね」
のような聞かれてもいない質問を、既に4項目くらい考えていた。

私はこの旅行をとても楽しみにしていたのだ。

優しくて真面目そうな彼は、上越で途中下車した。私は心の中で、「moimoi(バイバイ)」と言った(読んでいた本がフィンランドの本だった)

〜・〜

たべたもの

  • セブンイレブン 7カフェ ザクザク食感のベルギーワッフル

  • セブンイレブン 7カフェ ホットコーヒーR

読んだ本

北欧こじらせ日記/週末北欧部chika


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