【小説】あたしが生きるためには、

音のない部屋


オレンジ色のカーテンを開けて太陽と青空を見上げたのは、もうだいぶ昔のように思える

いつの間にかあたしの世界はこの狭くて、明かりのない部屋だけ
この世界はひどく平和
外は、、、この部屋から一歩出たら、、、

煩い!やめて!

頭を振って余計な考えを追い出す
そしてノートを広げてペンを走らせた

書くのは言葉じゃない
この熱くて、ぐちゃぐちゃとした“感情”


ノートにまき散らさないと、爆発するんだ
助けてとか、苦しいとか、死にたいとか、
そんな感情はなぜだかまき散らしたことはない

“どうして!どうして!なんであたしなの!!!”

ノートには決まってこの気持ちのみ


だって、なんであたしなの?
カーテンを開けない部屋にいるのも、暗い部屋にいるのも、
他の人だっていいでしょ、

「煩、い…煩い…煩い!煩いよ!!やめてよ!!」

音のない部屋に聞こえてきたのは心の声
ノートにまき散らすのと、音として聞こえるのとは全然“痛み”が違う

聞きたくない、聞きたくないよ、こんな“酷い”あたしの声を


あたしは弱くない、あたしは悪くない、
誰も恨んでないし、憎んでもいない、

「っ嘘つき!!!」

ページをぐちゃぐちゃにした


恨みも、憎しみも色濃く存在する
人のこと恨んでいいのか、憎んでいいのか
こんなあたしが、、、

「ごめん、、ごめんな、さい」

音のない部屋にか細くも響いた謝罪の“言葉”

お願いです、もう少しだけで良いから
ここで誰かを恨んで、誰かを憎む時間をください


きっと…あたしは近いうち、本格的に壊れるだろう
それでも誰かを恨み、憎んでいる間は……

「あたしは、、、生きていられる、んだよ」

【あとがき、のようなもの】

これは小説としてますけど、7割…8割が実話となります

不登校になり、太陽の光が嫌でカーテンを閉めた暗い部屋にいたとき
深夜になると活動してノートに感情を吐き出していました
そして同級生みんなだったのかな
その人たちを憎んで、恨まないと、生きてられなかったです

なぜかというと行き場のないぐちゃぐちゃな感情を
どこかに、誰かにぶつけないと心が膨らみ爆発する
また現状を誰かのせいにしないと堪えられない苦しみ
起きたこと、起きていることは私でない誰かのせいだ、と

それまで嫌いな人はいたけれど憎む、恨む人まではいなくて
でも不登校をきっかけに壊れて弱まる私の中には
憎しみ、恨みの感情が膨れていきました
「人を恨んだり憎んではいけません」
そんな言葉は消え去り、恨み憎しみの力で
私はあの時を生き抜いたんです

だから今友達から相談を受けても
「人のことそんなに悪く言っちゃダメじゃん」
とは言えません
悪く思うには、嫌だと思うことには、
彼女たちなりの理由がある
だから嫌だと思ってる理由を全部聞くことにしています
そもそも相談する人は否定されるのを一番嫌がりますからね
だからまず聞き入れて受け止める

最初はノートに受け止めて貰いました
そしてそこから主治医、カウンセラー、家族、と
受け止めてほしい内容別に相手を変えて
相談することを覚えていきました

説明がここまで長くなる予定ではなかったんですが
読んでくださりありがとうございます
またお会いできると喜びます!

*愛音*

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