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【読書記録】アートシンキング 未知の領域が生まれるビジネス思考術

▼読了図書

アートシンキング 未知の領域が生まれるビジネス思考術』 エイミーウィテカー ハーパー

▼感想

こういっては何なのですが、感性や情緒といったものに価値を見出す仕事がしたいと言いながら、とはいえ「アート」と「ビジネス」は縁遠いもの(儲からないもの)と思っていた私です。

本作は「アート=自分発で問いを生み、新しい価値を作りだし、コンテクストを創ること」と広義に捉え、ビジネスにこのスタンスを持ち込もうという内容のものでした。

生み出された瞬間から完璧なものはあり得ない。心もとない未完成なものを、先の見えない草むらを歩くような気持ちでひたすら磨き続けること。それ自体が正にクリエイティブな活動であり、世に無いものを出現させる効果的なアプロ―チなのだと著者は言っていました。

私は、未熟な自分を恐れるな、信頼できる仲間と共にひたすら目の前のことに没頭せよ、というメッセージと受け取りました。

ついつい先ばかり見て、うまくいくか不安になってしまうけど、自分の内なる声に耳を傾けて、ひとつひとつ形にしていくことも大事かもなと思いました。

アートシンキングの利点は"どれほど努力しても結果はコントロールできないし、失敗するかもしれない”ということを織り込み済みのものとし、だからこそ挑戦しよう!失敗するのなんて当然だよ!OKOK!という「失敗許可証」の側面にあるそうです。

挑戦することは怖いものだけれど、アートシンキングに背中を押されながら、とにかく動きなさい、その失敗や停滞の時期は、何かを生み出すゆりかごかもしれないのだから。ということですかね。頑張ります。

▼ぐっときたフレーズ

・「優秀さの定義」が、かつての「与えられる問題について速く、正確に正解を出せること」から、今後は「誰も気づいていない新しい問題を発見・提起できること」にシフトする

・「役に立つ=利便性」の価値が大きく減損する一方で、「意味がある=情緒やロマン」」の価値が大きく求められるようになっている

・天才が最高傑作を運に出す時期は、そのアーティストや科学者の最もダメな作品がでる時期と重なっている~中略~失敗のコストがどんどん低下し、むしろ「慎重になりすぎることの機会コスト」が失敗のコストを上回るような時代になりつつある

・信頼と友情が産まれる場所では、それを育てることが創造的な作品(←成長やイノベーションの比喩)の支援となる

出典:『アートシンキング 未知の領域が生まれるビジネス思考術』


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