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あなたは愛されて生まれてきたんだよ

「子どもを産むのって大変ですよね。」

そんな風に聞かれていつも思い出すのは、子どもがおなかにいた至福の10ヵ月のこと。毎日が不安でドキドキしていて、でもとにかくじんわりと温かく、幸せで。

検診でエコー検査をする度に
「心臓が動いた!」
「足がある!」
「指が5本!」
普段は意識したこともない当たり前のこと、全てが奇跡!と思えた。

42歳。初産。大きな子宮筋腫持ちで過去に手術歴あり。
妊娠することすらあきらめていた状況での妊娠だった。
高リスクな妊婦は、臨月はまるっとひと月、管理入院して出産に備えた。

とにかく、命があって、生まれてきてくれるだけでいい。
それだけでいいので、どうか無事に産まれてきて。

祈るような気持ちですごしたトツキトウカ。

手術の恐怖と緊張を越えて、無事に出てきてくれたときは、感動よりも先に、とにかくホッとした。

そして思った。
私が息子を愛おしく思うように、私も母に愛されて生まれてきたんだ。
直接言われたことはないし、まあ、裏返しのことばかり言い続ける母だけれど、今は確信を持って言える。全ての母親は、子どもを愛している。愛を感じる瞬間を経験している、絶対に。だから、全ての人にこう伝えたい。

あなたは、愛されて生まれてきたんだよ。

私が出産で学んだことは、過去から脈々と続く愛の連鎖。
湧き出るような愛おしい気持ち。

「出産ってこわい?」「子育てって大変?」

その質問の答えは…
こわいし大変。でも、もし機会があるなら、ぜひどちらかを経験してほしい。きっと、愛する経験と愛されてきた経験、その両方を理屈抜きで体感できるから。

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