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しなやかに美しく生きる母の教え


こんなに幸せなのに、なぜ満たされないと感じるのだろう。

子どものころに大きな不幸せを感じなかったせいかもしれない。
何不自由なく育ててもらったことは感謝してもしきれない。

憧れだった一人暮らしを始め、好きなものを食べられて、
友人と朝まで話せて、好きな分野を勉強できてそれを仕事にして。

これ以上の幸せはないはずなのに
幸せのハードルがどんどん上がっていくのはどうしてだろう。

親が苦労を見せなかったせい?
世界の貧しさを知らない無知な自分のせい?
SNS上の他人の幸せと比べるせい?


母がよく言っていた言葉を思い出す。
「比べるのは自分よ」

小中高と成績が上位10位以内には必ず入っていた私は、
褒められたくて母に成績を見せるのが好きだった。
母は頑張ったねと褒めてくれていたが、いつもこのセリフを付け加える。
成績が良く、今でも優秀な母を知っていたからこそ、
その言葉の重みが私には響いた。

その頃は
「自分より成績の低い他人と比べて優越感に浸っても意味がない。
比べるのは今までの自分の成績。
常に自分の中で1番の成績になるように努力する考え方が大事だよ。」

そういう意味だと解釈していたが、今の自分は少し違った解釈するかもしれない。


生きていく中で自分より秀でた人は当たり前にいて、劣等感を感じることも増えた。
だけど母の言葉は優しくて、しなやかだった。
「比べるのは自分よ」

成績もそう。人間性もそう。環境もそう。
他人と比べるのは意味がない。自分のなかで成長できたか、良くなったか。
過去の自分にだけフォーカスすればよい。

それに、成績や学歴でその人の価値まで順位をつけるのは
傲慢だしナンセンスだと思う。
そう思えるのも母の教えのおかげ。

やはり、母は偉大だな。

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