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足捌き(送り足)~No.1 →No.4~(直線から他線への展開)
前回は「合気道の足捌き」について、次の3点を中心に書きました。
足捌きが大切である理由
足捌きの稽古における原則(決まりごと)
足捌きに共通するポイント
[前回の記事はこちら]
『足捌き ~稽古の原則と共通のポイント~』
この記事の「概要」と「目的」
今回は、一直線上での送り足(No.1)から、他線へ移動する送り足(No.4)への展開について整理しています。
「足順」は、道場で実際に動くことを繰り返せばすぐに身に付きます。ですが、大切なポイントを無視して闇雲に「足順」を繰り返すだけでは、「悪い癖」まで身に付きかねません。
そこで今回は、「足順」と併せて、「それぞれの足捌きにおけるポイント」を併記しました。
No.1:送り足(概要)
① 送り足とは?
「一足」で移動する足捌き
留まりがなく、無駄のない足捌き
② 稽古のポイント(※No.1~7に共通)
No.1~7まで、稽古法(順番)は共通(下記①~④)
(①自然体閉足立ち→②自然体平行立ち→③左半身→④右半身)
一方向へ移動したら、元の位置に戻る
両腕をぶらつかせない(両手を帯の結び目に置くと安定する)
移動によって頭の位置がブレないように注意
なるべく大きく動く。ただし、移動しても同じ足幅を保つ
No.1:送り足(稽古法とポイント)
(以下、①→②→③→④の順に、連続して行う)
①「自然体閉足立ち」からスタート(※No.1~7に共通)
両足を付けた「自然体閉足立ち(下図1)」から始める
![](https://assets.st-note.com/img/1683676896546-urq8mAGNUY.png?width=800)
(『合気道に活きる』(多田宏, 2018, 日本武道館, p238)を参考に作成)
②「自然体平行立ち」での「送り足」
「自然体閉足立ち」から両足を左右に分けて「自然体平行立ち」になる
肩幅よりやや広めに足を開く(※足幅を広めに取ることが原則)
「自然体平行立ち」での「送り足」を稽古する(下図2)
![](https://assets.st-note.com/img/1683598730828-REd3CZ6WDd.png?width=800)
③「左半身(一重の半身)」での「送り足」
「自然体閉足立ち」から拇指球を軸に回転。「左半身(一重の半身)」となる(※「左」から稽古を始めるのが慣例)
「左半身」での「送り足」を稽古する(下図3)
![](https://assets.st-note.com/img/1683681307379-OeUNfrBzKh.png?width=800)
④「右半身(一重の半身)」での「送り足」
「左半身」から拇指球を軸に回転。「右半身(一重の半身)」となる
「右半身」での「送り足」を稽古する(下図4)
![](https://assets.st-note.com/img/1683681320535-8RFe58LuS2.png?width=800)
No.4:他線へ送り足(No.1からの展開)
(以下、①→②→③→④の順に、連続して行う)
①「自然体閉足立ち」からスタート(説明は割愛)
②「自然体平行立ち」から「他線へ送り足」
スタートポジションに平行する他線(2線)へ「送り足」
6方向へ「送り足」(下図5)
前後移動(②・⑤)は、左右どちらの足から動かしてもOK
![](https://assets.st-note.com/img/1683683223859-JsTjcbttNn.png?width=800)
③「左半身(一重の半身)」から「他線へ送り足」
左半身では、左側(前方)から稽古を始める(右半身では右側から)
6方向へ「送り足」(下図6)
平行移動(②・⑤)では、「左」に動くときは「左足から」、「右」に動くときは「右足から」
![](https://assets.st-note.com/img/1683683239277-uN1zlSsikp.png?width=800)
④「右半身(一重の半身)」から「他線へ送り足」
右半身では、右側(前方)から稽古を始める(左半身では左側から)
6方向へ「送り足」(下図7)
平行移動(②・⑤)では、「右」に動くときは「右足から」、「左」に動くときは「左足から」
![](https://assets.st-note.com/img/1683683256272-SdImi7R4v3.png?width=800)
まとめ
今回は、一直線上での「送り足」(No.1)から、他線へ移動する「送り足」(No.4)への展開について整理しました。
合気道の稽古では相手がいるため、一直線上だけを移動することは(ほとんど)ありません。必ず相手の線を外す(捌く)動きが必要となります。
そのため、足捌きの稽古では、一直線上だけでなく四方八方へ自由自在に動けることを目指します。今回とりあげたNo.1→No.4の展開は、まさにそのための稽古法となっています。
次回は、足捌きの稽古法における「一直線上から他線への展開」に着目する予定です。次回以降もお読みいただけると嬉しいです。
(本文終わり)
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