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コロナが養鶏家に教えてくれたこと。防疫管理の大切さ。

コロナウィルスのパンデミックは、私達養鶏家に、改めてウィルスとはどういうものか、鶏を守るバイオセキュリティとは何かを考えさせてくれました。

まさに、世界中が壮大な実験場となり、1つのウィルスを徹底的に追求しました。そして、それには国家や企業が膨大なお金と労力をかけました。その結果、コロナウィルスは徹底的に研究し尽くされ、徹底的な疫学調査がなされました。私達はそれを自分事として注視し続けることができました。コロナウィルスを鶏のウィルスに置き換えてシュミレーションができたのです。

手指の洗浄消毒、うがい、換気、マスクなど『基本的な防疫管理』の大切さを肌で感じました。人の行動制限や国家レベルの水際対策がどれだけ感染を抑制するのか知ることが出来ました。世界最速のコンピューターがウィルスの飛沫状態を可視化してくれました。ウィルスの抗原と抗体の関係について詳しくなりました。ワクチンプログラムの大切さを痛感しました。また、ワクチンが完全でないことも身を持って体験しました。これらの経験が今後の防疫管理に貢献することは間違いありません。

ここ数十年、防疫管理技術とワクチネーション技術の向上により、私達養鶏家は鶏病のことを忘れるくらいコントロールを行ってきました。そして平和ボケの状態になっていました。しかし、鳥インフルエンザの大発生が、養鶏の歴史がウィルスとのたたかいだったことを思い出させてくれました。そして、皮肉にも私達人間を襲ったコロナウィルスが、私達養鶏家に気づきをあたえてくれたのです。


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