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実習生へ。

先週、5年間愛鶏園で実習をしてくれたインドネシアの若人に修了証の授与を行いました。この写真はその日の慰労会で撮ったものです。コロナ期間に社長となった新米の私は、このような会を主催できないでいましたが、やっと開催できるようになり嬉しく思いました。とても楽しくあっという間に時間が流れました。彼らには、実習生制度に取り組むようになったいきさつや、この取り組みに対する強い思いも伝えることができました。

今回のブログはそれについてまとめてみました。他の実習生にも伝われば嬉しいです。

私は大学を卒業し、すぐにアメリカに渡り、ある養鶏場で働くことができました。私の『アメリカで実習したい』という突然の要望に対し、その養鶏場は門戸を開き、アメリカ合衆国は実習生としてビザを出してくれました。実際に農場にて学びながら働き、給与を頂き、住宅費と食費を捻出できました。

仕事は、鶏舎のそうじを中心に、鶏の移動、ワクチン作業、農場全体の除草、施設設備のメンテナンス、鶏糞処理など。ありとあらゆる作業を体でおぼえることができました。独身のアメリカ人男性と一緒に共同生活ができたので英語の勉強にもなりました。

周りにアジア人は皆無でしたので、相当珍しがられました。日本人ということで差別を受けたこともありましたが、たくさんの良き友だちもできました。

アメリカで過ごした時間は、新しいことを学ぶだけではなく、自分を見つめ直し、日本を見つめ直すよい機会となりました。20代にこの経験ができたことで、今の私があると言っても過言ではありません。ですから、この機会を与えてくれた父母、愛鶏園、そして日本国、受け入れてくれた養鶏場とアメリカ合衆国にいまでも感謝をしています。そして、その恩を返したいと思っています。

約15年前、日本インドネシア協会の営業マンから実習生制度に関する取り組みを説明してもらったときに思いました。
『この制度なら私が頂いた貴重な経験をインドネシアの若人にも提供できる』。
これが愛鶏園が実習生制度を始めた理由です。

今では40人を超える実習生が、愛鶏園を支えてくれるようになりました。愛鶏園も彼らを必要としています。そして彼らも愛鶏園を必要に思ってくれています。このウィンウィンの関係を維持しつつ、世界に貢献できていることを私は誇りに思っています。

実習生の皆さんにここで一言。愛鶏園に来てくれて本当にありがとう。そして、一生を変えるほどの経験をたくさんしてください。




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